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ゆっくり達を飼い始めてどれくらいになるだろうか。 最近私が教育していたゆっくりに変化が訪れた。 私が育てているのはれいむ種が2匹、まりさ種が2匹、ありすが1匹、みょんが1匹。 それぞれ違う部屋で、別々に教育を施した。 人間に対して元より持つ野性的な行動を取らせない事が第一の教育方針。 これはどの種にも行い、それをしっかり身に着けさせるには骨が折れた。 しかし今回この場で話すのはそんなストレスがマッハになるような事例では無い。 この、各ゆっくりに対する育て方の違いで―この謎の生命体は驚くべき変化を遂げたのだ。 1つ目のれいむの部屋に入る。 「おにーさん、おかえりなさい!」 小さい畳を敷き、ミニチュアな鳥居と賽銭箱を備えた透明ケースから声を上げるれいむ。 「ただいまれいむ。今日もれいむのゆっくりぽいんとでゆっくりしてたんだね」 「ええ、ゆっくりしてたわ。でもちょっとくらいなにかおこらないの?」 れいむは部屋に一緒に住まわせていた亀の上に乗りにこやかに話す。 このれいむ、リボンには変化が無いものの、髪の毛が綺麗な紫色となっているのだ。 こんな感じになったのは―ここに住まわせて1ヶ月位経った頃だろうか。 ゆっくりと他の動物を一緒に住まわせたらどうなるか試した所、偶然にもこのような変化をもたらしたのだ。 「そんなれいむの為に、今日はこんなのを用意してみたよ」 そう言って私は捕まえてきていた野生のれいむをケースの中に入れる。 「ゆ!ここはとてもゆっくりできるよ!!!ここをれいむのゆっくりぷれいすにするよ!!!」 何と言うか、お約束の一言。 よくもまぁこんな言葉をすらすら言える本能を持っているものである。 「ゆゆ、へんなれいむがいるよ、かみのいろがへんなれいむはゆっくりでていって…ゆべっ!?」 「ひとさまのいえにきて、よくもまぁそんなくちがたたけるわね」 紫髪のれいむに対して暴言―おっと、本能の言葉だった―を吐きつけるれいむに対してのしかかる紫髪れいむ。 「どぼじでごん゛な゛ごどずる゛の゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛」 「あなたが、みのほどをしらないからよ」 「ゆびぃっ」 泣き喚くれいむに上からのしかかり、息も絶え絶えになったれいむに冷たい言葉を放つ紫髪れいむ。 そしてそのままとどめを刺さずに放置。 「ふぅ、これでいへんかいけつね。おにーさん、すてきなできごとありがとね」 髪の毛が紫になったれいむは以前に比べ好戦的になり、いつもと違う事が起きるとそれを解決するようになった、ようだ。 それじゃまたね、と紫髪れいむに挨拶をし、私は次の部屋へ向かった。 「あ、おにいさん!ゆっくりしていってくださいね」 ミニチュア鳥居にミニチュア神社、渡り石などを広げたケースから丁寧な声が聞こえてきた。 ここは、もう一匹のれいむを育てていた場所である。 「きょうもかみさまのはなしをきかせてくださいますか?」 「それはもう少し後でいいか? 今は皆の所を順番に回っているんだ」 ここではれいむに対して神様のお話を毎日欠かさずしていた。 これもまた1ヶ月位していたのだが、段々とリボンが小さくなり、れいむのかみのけが緑色になり… そして今では立派な"ゆっくりさなえ"に姿を変えていたのである。 「そうだったのですか」 「ああ、もう少ししたら皆に会わせてあげるよ」 これが元々れいむ種だったと誰が思うだろうか。 礼儀正しくてとても懐いてくれる、躾の行き届いたゆっくりである。 「もし私を悪く言うゆっくりが来たら、さなえはどうする?」 「そのわるいゆっくりをこらしめます!」 うんうん、さなえも私に対する信頼度は高いみたいだ。 野良ゆっくりに対しても紫髪れいむとまではいかないが攻撃を仕掛けるだろう。 「うふふ、おにいさんきょうもきてくれたのね」 魔法陣っぽい絵柄の書いてある地面にゆっくり用の本や何やらを用意したケースから笑い声と共にまりさが迎えてくれた。 「お、まりさ。今日も勉強してるのか?」 「ええ、どすとやらはふしぎなわざがだせるんでしょ?わたしもまけてられないわ」 躾ついでに本を読ませて勉強させてみた所、このまりさは帽子が紫色に、髪が赤色に変わった。 オマケに口調まで変わったときたものだ。 基本、まりさ種がうふふと笑うのは酷い虐待を受けて頭の中がイカレた時にしか言わないと考えていたのだが。 どうやら違う条件でもうふふと言うようになる、それの手段の一つなのかもしれない。 「うふふ、もっと強くなるわよ、うふ、うふ、うふふふふ・・・・・・」 自分の世界に入りながらも勉強する姿を見て、私は次の部屋に向かう。 「わぁっ!!!」 「うわぁ!?」 「ふふふ、おどろいたかい?」 薄暗い部屋のなか、ちょっと廃墟っぽいイメージを施したケースを覗き込んだ途端、後ろからした声にびっくりしてしまった。 元々はまりさ種を飼っていたのだが・・・・・・驚かせて、悔しかったら私を驚かせてみなと挑発したの結果なのだろうか。 "ゆっくりみま"、と言うらしいゆっくりになってしまった(本人がみまと名乗った)。 帽子もとんがり帽子となり、透明ケースをすり抜けられるようにまでなってしまった。うーん。 「今日は油断してしまったな、こいつは一本取られたよ」 「ふふ、でもまだまだおどろかせたりないからねぇ、だんだんといままでのぶんかえさせてもらうよ」 「言ってな、次はそう簡単に驚かないさ」 まぁ、こんな面白いゆっくりが出来るとは思わなかった。 「おにーさん、もっとじゅぎょうしてくれるの?」 綺麗に整頓した本にトランプ兵隊のミニチュア等を置いたケースから優しい声が聞こえてくる。 「ありす、今は授業の時間じゃないからね」 「ざんねん」 「大丈夫、ありすはいつも全力で頑張ってくれるじゃないか」 「えへへ、おにーさんありがと」 まりさは勉強を自主的にさせたのに対し、ありすには自分でみっちりと教え込む形にした。 レイパーになる危険性のある種だけに、細心の注意をしただけ、のはずだったのだが。 カチューシャがいつのまにか青色のリボンに変わり、心なしかサイズも小さめになっている。 すぐそばにはお気に入りの本が1冊あり、いつも持ち運んでいる。 「いざというときにぜんりょくでがんばれるようにならなきゃ」 「きっとありすならなれるさ、保障するよ」 「ありがとおにーさん」 レイパーとは似ても似つかないその姿に、正直ちょっと感動してしまった自分がいる。 いい子に育ってくれるだろうと思いつつ、次の部屋に足を運んだ。 「おお、お兄さんではないか」 畳に掛け軸、いかにも和風な部屋。 どうにかしてぺにすぺにすちーんぽなのを何とか喋らせようと頑張ってみた。 ついでに剣術も面白半分で覚えさせてみた所。 「本当に変わったなぁ」 「なに、昔は若気の至りが過ぎたんじゃよ、しかし殆どの者がああだとは嘆かわしい」 立派な髭を生やし、貫禄も十分。 縁側で一緒にお茶を飲むとすごくゆっくりできそうである。 "ゆっくりようき"だそうだ。 「こうして育ててくれた事には感謝しておる」 「まぁ、飼うと決めたからなぁ」 「あの姿のまま一生を送るなど、今の私には考えられぬ。本当に御主人様にはここまでして頂いた恩義をいつか返さねば」 まぁ、何と言うか。 凄く穏やかでゆっくりしているとはこういうのをいうのだろうか。 しかし私より貫禄あるかもしれないような姿になるとは思いもしなかった・・・・・・ ともあれ。 どうやら私の育てたゆっくりは『進化』したらしい。 もしくは『変異』したのだろうか? しかも野生のゆっくりに対し立ち向かったりする位だ。 ひょっとしたら昨今の被害に対するいい対抗策になるかもしれない。 ここまで立派に育ったんだ、試しにこの6人を顔合わせした後、わざと家の玄関を開けて外出しよう。 帰ってきた時が楽しみだ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あとがき ゆっくりがずっとあのままの姿でしかも主にいる面々だけ…とは限らないかなと。 何らかの要因で姿が変わる事くらいあってもいいんじゃないかなと思いました。 今まで書いたもの 博麗神社にて。 炎のゆっくり このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/495.html
前 ※若干オリあり? ※虐待度はやや低め ※若干罵詈雑言気味 ※読むに堪えない文章は仕様です というわけで、あっという間に出産日。 ボールの中ではさすがに出産なんて出来ないので、2週間ぶりにゆっちゅりーを外に出す。 圧迫感から開放されたものの、2週間も食事もろくにとれず、コミュニケーションも満足に出来ずの状態だったわけだから相当ぐったりしている。 「も、むきゅ・・・うぅ」 「ぱちゅりー、だいじょうぶ?ゆっくりしていってね」 そんな彼女に寄り添うゆっくりまりさ。実に健気で、美しい光景だ。 見てるとなんだか腹が立つくらい美しい。 「ゆっくりしてる場合じゃないだろ?早く子供を産んであげないと!」 腹が立ったので水を差してやった。 「むきゅ・・・そうだね、ゆっくりするならあかちゃんをうんでからだよね」 「ゆ!ぱちゅりー、ゆっくりいそいでうんでね!」 「矛盾しとるぞ、まりさくん」 などと突っ込みを入れていると、ゆっちゅりーが突然うめき始めた。 「む、むぎゅぅぅぅぅぅ・・・!?」 どうやら本格的に陣痛が来たらしい。 今までボールの中にいて全く見えなかったが、彼女の口の下には産道らしき穴がある。 まるで人間の女性のそれのようでちょっぴりいやらしい。思わず赤面しちゃったさ。 「ぱちゅりー!どうしたの?!」 「う゛うばれりゅ・・・!?」 「もうすぐらしい。まりさ、君は少し離れていなさい」 それでもなかなか離れようとしないまりさを抱き上げ、ゆっちゅりーから少し距離を置く。 「ゆ゛うううぅぅううう・・・」 出産は想像以上に難航しているようだ。 ボールで圧迫されていたせいで胎内の子供がすでに死んでいるのかもしれない。 生きていたとしてもまともに歩けないような重度の障害をわずらっている可能性もある。 「ぱちゅりー・・・ゆっくりがんばってね!」 俺の隣では自分が出産しているわけでもないのに苦悶の表情を浮かべるまりさがゆっちゅりーを励ましている。 実に微笑ましい光景だ。さっきからこんなことばっかり言っているような気もするが、むかつくくらい微笑ましい光景だ。 それと同時に、この微笑ましさの分だけ子供の姿を見たときに絶望するんだと思うと鳥肌が立ってくる。 「なあ、まりさ。俺の話をゆっくり聞いてくれよ?」 「なに、おじさん?」 「もし、ゆっちゅりーの子供が未熟児や奇形児だったらその子を口の中に隠してほしいんだ」 「ゆ!?それってまりさにk」 「静かにする!」 「ゆぅ・・・」 「安全なボールの中にいたから大丈夫だとは思うんだけど、万が一の可能性がある。あんな狭いところで我慢したのに、ようやく生まれた子供が元気じゃなかったら可哀そうだろ?」 「ゆ!おじさんのいうとおりだね」 流石ゆっくり。こんなこじつけも同然の話に素直に納得してくれる。 「それにまりさも知っていると思うけど、ゆっちゅりーは子供を産むと死んでしまうだろ?」 「ゆぅ・・・」 目を背けていたかった事実を突きつけられあからさまに落ち込むまりさ。 でも、本当に落ち込みたいのはこっちなんだぞ、このド畜生饅頭が。 「だからさ、それまで隠し切れれば良いだけの話なんだ。口の中に隠すときにはゆちゅりーの目を隠すし、他のフォローもお兄さんがするから」 「うん、わかった。ゆっくりくちのなかにかくすよ」 「ありがとう。よし、それじゃ、素早く隠せるようにゆっちゅりーのそばに行こうか?」 そう言って立ち上がると、出来る限り柔和に微笑んだ俺の表情を見たまりさは「ありがとう、おにいさん」とまりさらしからぬ殊勝な言葉を口にすると、ゆっくりゆっちゅりーの傍へと跳ねて行った。 「おにいさん、か・・・」 結論から言えば、赤ちゃんは明らかに奇形で、その上未熟児だった。 もっとも、まだおなかの中にいるのでゆっちゅりーには見えていないが、俺とまりさにはその赤ちゃんの異形がはっきりと確認できる。 いわゆる結合双生児というやつだ。しかもその子ゆっくりはまりさの右目とゆっちゅりーの左目が完全に一体化しているかなり異様だった。 ボールによる圧迫の影響で産道が小さかったこともあるだろうが、蔓から生まれてくるものよりもやや小さいくらいの未熟児なのに難産になったのはこれが原因だろう。 「ゆっぐりぃぃぃぃ・・・」 「ゆぎぃいぃぃぃ・・・」 2つの口からそれぞれに呻き声が漏れるが、その違和感にゆっちゅりーはまだ気付いていない。 産みの苦しみのせいで、そんなことを気に留めている余裕がないのだ。 「むぎゅぅう゛・・・・」 「がんばれ、ぱちゅりー!」 自分はすでに残酷な現実を突きつけられているにも関わらず、まりさはそれをゆっちゅりーに気取らせまいと、必死でわが子の安産を願う親を演じる。 本当に健気な奴だ。ちょっと前に独善的で思い上がりの激しい自信家だなんて言った自分が恥ずかしく思えてくる。 「ぎゅうううぅぅう・・・」 「もう少しだぞ、ゆっちゅりー!!」 あと少し・・・あと少しでゆっちゅりーの子供が産道から飛び出す。 俺はすぐにゆっちゅりーの視界をさえぎるべく彼女の後ろに回りこみ、まりさは子ゆっくりを口の中に隠すための準備に入った。 あと少し、あと少しで産まれる。 「む、むきゅううう!!」 俺とまりさが固唾を呑んで見守る中、ゆっちゅりーが悲鳴にも似た声を上げると子ゆっくりたちが飛び出した。 「「ゆっきゅりちちぇちぇね!」」 舌っ足らずで、あまり声も大きくなかったが紛れもなく、子供達はこの世界に生れ落ちた。 本当ならその誕生を心から祝福したいだろう。 子供達をゆっちゅりーの傍に連れて行って、彼女をねぎらってやりたいだろう。 きっと並のゆっくり、喚起のあまりにさっきの約束を忘れてそうしていただろう。 だが、このまりさは違っていた。自分のすべきことは何か?それをわきまえて、わき目も振らず2匹の、いや1対の子供を自分の口の中に丸呑みした。 「・・・まりさ、なにしてるの・・・?」 しかし、その賢明さが仇となった。子供を口の中に入れたまりさがこっちを振り返ったとき、俺はゆっちゅりーの視界をさえぎるどころか子供をしっかり見られるように彼女を抱きかかえていた。 「んぐ!?」 目の前の光景に、1週間とは言えゆっちゅりーの安産という共通の目的のため協力し合ってきた俺の予定以外の行動に動揺し、硬直するまりさ。 そして、この俺がその瞬間を逃がすはずがない。 「この腐れゆっくり!何をしやがるんだ!!」 怒鳴りつけるが早いか、飛び掛るのが早いか。まりさを捕らえた俺はさっきまでゆっちゅりーが入っていたゆっくりボールを手に取り、その中に子ゆっくりを食べた悪いゆっくりまりさを放り込んだ。 「だから・・・だから勝手に妊娠なんてしてほしくなかったんだよ・・・ッ!」 涙ながらに床をたたきつけ、すでに虫の息のゆっちゅりーを怒鳴りつける。 「ご、ごめん、なさい・・・むきゅ・・・う」 子供が奇形だった上に、夫とも言えるまりさに食べられてしまう瞬間を目撃してしまった以上、反論なんて出来るはずもない。 「お前が謝ったって仕方ないだろ?悪いのはお前を騙したこのまりさなんだから・・・」 「むむー、あいああおうあおおううう・・・」 「うるさい!」 抗議しようとするボールの中のまりさを蹴飛ばし、涙をぬぐう。 我ながら名演技だ。ゆっちゅりーが死ぬのが悲しいのは事実なんだけどな。 「こんな奴と交尾したばっかりに・・・何の罪もない子供が奇形の未熟児なんかに・・・!」 そういって更にボールの中のまりさを蹴りつける。 本当は俺が適当なこと言ってあんなボールに閉じ込めたからなんだけどな。 「挙句の果てには喰われる羽目になって・・・!」 怒鳴り散らしながら何度も何度も蹴りつける。 「ゆうぅぅぅ・・・」 ゆっちゅりーは複雑そうな表情でその様子を見守っている。 一度は愛し合ったまりさを助けるべきなのか、それとも“本当に自分を気遣ってくれていた”ご主人の悲しみと怒りを理解すべきなのか、判断しかねているらしい。 しかし、戸惑っているうちにも死が近づいてくる。どんどん体が動かなくなっていく。 「ゆ・・・ゆぅ・・・」 面白がってまりさを蹴りまくっているうちに、もはや喋ることすら間々ならなくなってしまったゆっちゅりー。 実はビッチだったことや俺の純情を踏みにじったことは今でも腹立たしいが1年近くも一緒に生活してきたんだ。 最後くらい、きちんと見送ってあげよう。そう思った俺は彼女をひざの上に乗せ、頭をなでながらお別れの言葉を口にした。 「もう最後だから言うけど、実は・・・お前の子供があんな風になったのは・・・お前がゆっくりボールに入ったせいなんだ」 このときの俺の表情は、きっと満面の笑みだったろう。 ・・・ゆっちゅりーは旅立った。実に良い表情で。そして、居間には俺とまりさだけが残された。 ボールの中のまりさの口の中には奇形の子供が1対。勿論、まりさを世話するつもりなんて微塵もない。 あいつ自身の口の中に少量ながらも食料が保存されているから、すぐに上で苦しむ出すということはないだろう。 死ぬまでボールの中で俺の嫁に手を出したことをゆっくり反省してもらおう。どんなおしおきが効果的だろうか? 振動を与えて発情させ、すっきりする前に止めてから、ゆっくりアリスの群れの中に放り込んでやるのも面白いかもしれないな。 すっきり出来ない苦痛と、アリスに囲まれている恐怖と・・・どっちで気が狂うのだろうか? そして、俺の膝の上には物言わぬゆっちゅりー。 よく見てみると子供を産んだ際に出来た産道が塞がっていない。死んでしまったから再生能力も失われてしまったのだろう。 ゆっくりと人間では交尾の方法が根本的に違う。だから人間とゆっくりが交尾をすることは不可能だ。 たまに咥えさせたり、体に空けた穴に挿入したりする者はいるらしいが、そんなものは交尾とは呼べない。 やっぱり、自然にある穴に挿入してこそ夫婦の営みだと思うんだ。そして今、膝の上にいる彼女には普段のゆっくりにないものが付いている。 そんなことを考えた直後、まりさの最初のおしおきが決定した。 もっとも、ただ見ているだけで良いのだからこんなものをおしおきと呼べるかは正直怪しいところだけど。 ---あとがき?--- ホスト規制で7回はイってしまったぜ。 今までに比べたら若干虐待描写は多めだと思います。 しかしそれでも少ないのは、作者がそのものを見せるより想像力を掻き立てるほうが良いと考えているからです。 まあ、こんなしょっぱい文章じゃ想像力なんて掻き立てられないでしょうが。 最初のお仕置きは言うまでもなく目の前でゆっちゅりーを屍姦ですね。なまじ頭が良くて義理堅いこのまりさだからこそ効果のありそうなものです。 お兄さん変態すぎます。しかも、ゆっちゅりーは好きだけど別にゆっくりが好きなわけではないとか、訳が分からん。 ホスト規制で書き込めないのでここで色々。 ゆっくりを野球に使いたいときはゴム製ゆっくりボールをご使用ください。 使い方は簡単! テニスボールサイズで、中が空洞のゴム球の中に一箇所だけ開いている穴から子ゆっくりを入れてください。 ただし、その際には背中から押し込むようにして穴の部分が口のところに来るようにするのをお忘れなく。 ゴム餡子の流出を抑えてくれるので死ぬことはありません。また、穴が開いているので窒息することもありません。 一つだけ残念なのはがっちり抑えつけられるせいでゆっくりたちの阿鼻叫喚があまり聞こえないこと。 サッカーやその他球技の場合でもfuku1391.txtにあるその競技にあったサイズのボールにゆっくりを入れて、 安全のためにゴムカバーをかければ問題ありません。さあ、皆様、ゆっくりボールでゆっくりスポーツライフをお楽しみください。 このSSに感想を付ける
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効率良くゆっくり達の関係を悪くさせる方法はないだろうか? 効率良くゆっくりの駆除をする方法はないだろうか? 効率良くゆっくり達を服従させていく方法はないだろうか? これらのテーマを元に考え出されたのが「色仕掛けをするゆっくり」であった。 そもそも、人間ですらデート商法・接待などの異性を利用した人心操作が行われている。 ならば、人間よりも馬鹿で単純な生き物であるゆっくりにこれを応用することが考え出されたのは、必然と言えよう。 誰が言い出したかは分からないが、ゆっくりを色欲で操作するプロジェクトは加工所の中で密かに進められていた。 このような色事に縁の深いゆっくりといえば、そう、あいつしかいない! 「ばでぃざったら、ありずのでぐにめろめろね゛えええええぇぇ!」 「い゛やああああああああ!!」 「すっきりぃいいいいいいい!!!」 「すっきりぃ…もうありすとはゆっくりできないよ…」 「また駄目だったか…」 「やっぱり無理ですよ、こんなの。すっきり好きのありすとはいえ、れいぱーの行為はゆっくり達には忌み嫌われてるんですから…」 実験は難航していた。餌・生活環境を整え、美ありすを作り出すところまでは簡単だった。 お相手のいないゆっくりは高い確率でこのありすと生活を共にすることを望んだ。 しかし、既にお相手がいるゆっくりの仲を引き裂くほどの効力はなかった。 さらに、カップルになっても、いざすっきりする段になるとありすの本性を垣間見て 一気にありすへの愛が冷めていくゆっくりがほとんどだった。 「どうにか強制的にゆっくりさせるような方法があればいんですけどね…」 「!、それだ!」 連れてこられたのはドスまりさ。 ドスのゆっくりオーラは、どんな生き物でもゆっくりさせてしまう効果があるという。 問題は、どうやってありすにこの効果を持たせるかだ。 物は試しである。ドスまりさから抽出した餡子をありすに注入する。 入れられた瞬間はびくびくとして、「いなかものおおおおお!」等と叫んでいたありすだったが、しばらくすると大人しくなった。 外見は全く変化がない。 試しにちかくにゆっくりまりさとれいむのカップルを置いてみる。れいむは頭に茎が生えた出産間近のものだ。 そこに、ブルブルと振動を与えた実験体ありすを放つ。 「ばでぃざあああああああああああ!!!すっきりしよおおおお!!!」 「い゛やああああああああ!!」 やはり嫌がるまりさ。おろおろするれいむ。子供がいるからか、身の危険を感じてか、何もできずにいる。 肌をこすり合わせるうちに、すりすり型のすっきりの特徴である粘液がありすから分泌され始める。 それに乗じて、まりさも次第に顔に赤みを増していく。 すりすり… すりすり… 「まりさ!いっしょにすっきりしようねええええ!!」 「うん、ありす!すっきりしよう!」 「「すっきりー!」」 すっきりを終えた2匹。まりさの頭にはもちろん茎が生え始めている。 そこでようやく、今まで蚊帳の外だったれいむがまりさを連れ、ありすから逃げようとする。 「まりさ!ゆっくりできないありすだよ!いまのうちににげよおお!」 「ゆ…まりさにげないよ。ありすとずっとゆっくりしたいよ…」 「どぼじでぞんなごというのおおおおおおおお!!!!」 「れいむはひとりであかちゃんそだてていってね…」 「どぼじで(ry」 出来てしまった。かくして、ここに「色仕掛けありす」が誕生したのである。 その概略はこうだ。 ありすがすっきり行為をする時に分泌される液体にはどうやらドスの持つゆっくり成分が凝縮されて含まれているらしい。 この成分はすっきりのお相手であるゆっくりにのみ吸収されるので、人間への影響はない。 そして、その成分を含んだ液体や精子あんこを吸収したゆっくりは、このありすといればゆっくりできるという思いと、 またあのような最高のすっきりが出来る、という思いからありすについていこうとする。 さらに、研究を重ねることで、何回もすっきりを繰り返すことで段々とありすへの依存が強まり、 ありすの言いなりになってしまうことが分かった。 これを世に出せば、ありすを中心とした効率の良いゆっくりの統制が行えることだろう。 しかし、これを世に出す前にテストとして一般人に引き取ってもらう必要がある。 なるべく色々な使い方を模索してくれる人がいいのだが… ゆっくり関連製品購入者リストをめくっていく。 じゃあ…彼にしようか。 「お菓子の柚栗堂 店員 ○○○○」 ある晴れた休日のことだった。 「ピンポーン」 滅多にならないドアのチャイムが鳴った。 俺にアポなしの訪問などあるはずがない。どうせセールスか何かだろうと思った。 「ゆっくり加工所の物ですがー」 「はい?今開けます」 加工所?加工所には虐待用のゆっくりを買ったり、怪しげなマシーン等を買ったりしてお世話になっている。 しかし、わざわざ向こうから来るとは、いったいなんなのだろうか? 「いやー、ご在宅で良かった。今回貴方には新作ゆっくりのモニターを行っていただきたいのですが…」 かくかくしかじかと説明をする加工所職員。手には段ボール箱。 「それで、お今回の話、お受けしていただけますか?」 しばらく考えに耽っていた俺は、はっと気がついて、 「もちろんですよ!」と返した。 はやる気持ちで段ボール箱を開けた。 段ボール箱を開けると、そいつは普通のありすと変わらない姿・口調で、 「なかなかとかいはのおうちね!ここをありすのゆっくりぷれいすにしてあげてもいいわよ!」とほざいた。 それからの一週間の自由時間は全てこのありすの調教に当てた。 貴重なありすである。殺さないように、しかし体罰を与えることは厭わなかった。 そして、苦労の末、プライドの高いありすは俺の命令をきくようになっていた。 その時には既に、ありすの歯は全て無くなっていたが。もちろん、調教後に修復しておいたのは言うまでもない。 俺はまず、ありすの性能をテストすることにした。 「おにいさんありがとう。とかいはのらんちたいむだったわ」 「ありす、君にやってほしいことがあるんだ」 「なに?おにいさん」 「外からにんっしんっ!したまりさを一匹、家に連れてきてほしい。いいね?あと、その時にすっきりしちゃってもいいからね!」 「ゆっくりりかいしたわ」 二時間後、ありすは望み通り通常よりも膨らんだ胎生にんっしんっ!まりさを連れて来た。 思ったよりも早かった。きっとすっきりが自分の武器になることを熟知しているのだろう。 教育した甲斐もあって、必要最低限のすっきりしかしなかったようである。生えている茎は一本だけだった。 まあもう一つの仕掛けとして、れいぱー化しないよう、性欲を抑える薬を先ほどの食事に混ぜておいたのだが。 「ようこそ!、僕の家へ。歓迎するよ!」 「ゆっくりしていってねぇ…」 まりさは未だ夢見心地である。目がとろんとした状態のままありすの方ばかり見ている。 「ありす、ありす、ちょっと来て」 「ゆ?」 「このまりさ、誰とのこどもが中にいるの?」 「れいむよ!」 「ありすは自分の子供と、れいむの子供、どっちが欲しい?」 「もちろんありすのあかちゃんにきまってるじゃない」 「それじゃ、中の子供は殺しちゃおうか」 後は簡単であった。ありすに何回かすっきりをさせる。 回数を重ねる毎にまりさはありすへの愛を深めていく。 体力は残しておいてもらわないとこまるので、まりさに疲れの色が見え始めたところで中止するように言った。 すっきりが一通り終わったところで、ありすからこの家の主は俺であること、俺の命令は絶対であること そして、俺の命令に従わない場合はまりさを嫌いになる、という主旨のことを伝えさせる。 「やべでよぉお?ありすがいないど、ばでぃざゆっくりできないゆぅうう!!」 「じゃあ僕の言うことを聞いてね!」 「おにーさんのいふこときくよおおおお?ありすがすきだがらぎぐお!」 「ありすも僕も、君のお腹の中の子供…要らないと思うんだ! ゆっくりできないれいむとの子供だろ?そんな奴がいたらありすとゆっくりできなくなるぞお?」 「やべでねぇええ…ありす、きらいにならないでねえええ…ゆんしょ!ゆ゛ぅうううううううう!」 まりさが力み始めた。お腹の中の未成熟な子供を無理やり押し出して堕胎するつもりなんだろう。 「ゆ゛ううううううう!!!!ゆ゛うううううう!!!」 「頑張れ、まりさ!」 「がんばってね、まりさ!」 ありすの黄色い声援を受けて、一層力を込めるまりさ。 「ゆ゛っ!!!」 すぽっ! 少し拍子抜けするような音を出して、中から黒っぽい塊が飛び出してくる。 餡子の周りには薄く肌色の膜が纏わりついているが、形を保つには不十分なものだった。 髪ももみあげの部分しか生えておらず、リボンはその髪にかろうじて繋がっている。 見るからにひ弱、今すぐにでも命の灯が消えそうな赤れいむ。 「潰せよ」 特に躊躇いもせず、まりさはそれに飛び乗った。 ぐちゃっと潰れる際、それは「もっちょゆっきゅりしたきゃったよ…」とか言ったような言わなかったような。 「ありすのとかいはのおうちが、いなかもののれいむでけがれたわ!ゆっくりそうじしていってね!!」 「そうだね、後始末も頼んだよ。さあ、ありすはこっちに来てご飯の準備しようね!」 一人取り残されたまりさはありすのために我が子の残骸をひたすら舐め取るのだった。 次の日、まりさは随分とすっきりの疲労から回復して、元気になっていた。もちろん、お腹の子供が居なくなったのもその一因である。 元気に頭の茎をゆさゆさ揺らしながらありすに擦り寄る。 ありすもそれに答える。 朝から元気なことだ。 俺はただ一言、「殺すなよ」と言って、仕事に出かけた。 帰ってくると、まりさの頭の茎は三倍以上に増えていた。こうなるとどっちが本体か分からない。 一応、本体の方はかろうじて生きていた。既に虫の息だったが、それでも 「ありすぅううう…あかちゃんたくさんできてうれしいよぉ…」 とか言ってるのが微笑ましい。 ありすは俺がいない間、上手く調節してすっきりしてくれていたようだ。 そもそも、野生のありす種が見境のないれいぱー化しやすいのは、その性格による欲求不満からであり、 満足に相手とすっきりできる今となってはその欲求が暴発することもないのだろう。 あまり長引かせるのも何なので、食事後には始めるとするか。 まりさが外で雑草を食べている最中、俺はありすと食事をする。 「ありす、一日暮らしてみて、このまりさのこと、どう思う?」 「なかなかとかいはのまりさよ!それでもわたしのとかいはっぷりにはかなわないわね!」 ハハッ、違いねぇ。 「ありす、僕はこのまりさは君に合ってないと思うんだけれど…」 「そ、そんなことないわよ!まりさとゆっくりしたいわ!」 「ありす…歯がないとご飯もおいしいくないね?」 「ゆ…あれは…もう、やべで…そうね!まりさはゆっくりできないまりさよ!」 「じゃあポイしようか」 「そうよ!ポイ、よ!」 「そうだよな!ごちそうさま。ありすもこっちに来てね!」 ありすを呼ぶ。外で雑草掃除をしていたまりさも呼ぶ。 「いま話をしていたんだけど、ありすは君のことが嫌いになっちゃったらしいんだ。 もう君とはゆっくりできないんだって…」 「どぼじでええええええ!!??ありずがいない゛どまりさ、まりさは…」 「まりさはどうなるんだ?」 「いぎでいげないいいいいいい!!!!」 「じゃあ死ぬ?最後にありすに良いところみせて死ぬ気はない? ありすのために生きてきたんだろう?ありすのために死ぬ気はないかい?」 ありすが黙ったままなので、発言を促す。 「しんでね」 「ゆ゛」 「ありすのまえからきえてね!」 「ゆ゛ううううううううううう?????」 「と、いうことだ。サクッと、ね」 心身ともに疲弊したまりさでは自殺は難しいと考えたので、台所に持って行って、鍋に熱湯をはる。 「飛びこめば終わりなんだけど…そうだ、最後にいい思い出作りをしよう。ありす、すっきりしてあげてね!」 「ゆっ!?」 突然の事に動揺するありす。 しかし、逆らえばどうされるか分かっている。 相手ならまた作ればいい。自分はどんなゆっくりにも負けないくらい、とかいはなのだから… 「まりさ、すっきりしよおおおおお!」 「ありすううううううう!!!!!!」 「「すっきりするよおおおおおお!!!」」 激しく身をこすり合わせる2匹。まりさは限界に達しようとしているが、ありすは暗い表情のままである。 「すっきりー!」 「ゆっくりおゆにとびこんでね」 すっきり直後で酩酊するまりさ。ありすのためなら、ありすのためなら…もうゆっくりしてもいいよね? まりさはゆっくりと鍋に沈んでいった。 沸騰した湯だ。もう手遅れだろう。 ありすは泣いているのかよくわからない表情をしていた。 俺は性能を確認し終え、これからを期待してはっきりと笑っていた。 続け 【あとがき】 出来る限り続けたいです。もうちょっと無機質な虐待を目指して。 ターゲットにされるゆっくりは、精神的には幸せなので、精神的な虐待のがお好きな人はお気に召さなかったかもしれません。 そもそも虐待なのか? 登場する男は一応他の作品とリンクしてますが、特に読み進める上では問題ないかと思います。不快ならばご指摘ください。
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※虐め成分はかなり薄くなってしまいました、人間のおっさんメインです ゆっくり和三盆 数年前、ここ幻想郷にゆっくりなるしゃべる饅頭のようなものが現れた。 動物か植物か、あるいは生物かすら怪しいそんな奇妙な存在。 人間はそんな彼女達を最初は疑問に、あるいは恐怖に感じていたが今ではそんなこともなくなってしまった。 あるものは農業や日々の作業を手伝い、人間と友好的な関係を築いた。 あるものは人間の家や田畑を襲撃し、そのため人間に駆逐されるような敵対関係を築いた。 あるものは食料や労働力を目的とし捕獲され、一方的な搾取を行われる支配関係を築いた。 その形は様々であるがゆっくり達は人間社会に浸透してゆき、その結果人々の生活は概ね豊かになっていった。 これは、そんな彼らと正面から向き合うある真摯な1人の男の物語である・・・ 「実録、ゆっくりにみる! ~ある伝統工芸者の挑戦~」 砂糖職人の朝は早い・・・ まだ日も上がらぬ暗いうちから男は床を立つ。 彼は砂糖職人「鬼井 三郎さん」54歳である。 砂糖職人とはその名の通り、日々砂糖を作ることを生業にしている。 だが勘違いしないで欲しい。砂糖を作ると言ってもその仕事は多種多様で実に複雑である。 中でもこの鬼井さんは特に技術を必要とされる和菓子専用の高級砂糖、「和三盆」の作り手なのだ。 それでは実際にその作業を見ていこう。 「おはよう、ゆっくりしていってね!」 「ゆゆ!ここからゆっくりだしてね!」 「はやくださないとひどいんだぜ!いまならゆるしてやるんだぜ!」 作業場に着いた鬼井さんは籠に閉じ込められているゆっくり達に挨拶をする。 籠に入れられているゆっくりはれいむ種とまりさ種、この2種の餡子が砂糖の精製に最も適しているらしい。 「まずは朝の挨拶からはじめるんです、これでゆっくり達の健康状態を確認するんです。」 「素材のゆっくりが元気でないと、砂糖も元気になりませんからね。」 そう言って鬼井さんは微笑む。 そうして次に数匹のゆっくり掴み出し、おもむろに彼女達の装飾品を外し始めた。 「ゆぅ!? れいむのおりぼんとらないでね!??」 「じじぃ!! まりさのぼうしとっととかえすんだぜぇぇぇ!!!」 この際ゆっくり達から容赦なく暴言が降りかかる。だが鬼井さんは涼しい顔で作業を進める。 「いつ何時も平常心、心の乱れは砂糖にも現れますか。」 そう語る鬼井さんの顔はにこやかだ、だがその目は鋭く研ぎ澄まされさながら業物の日本刀の様である。 そうして飾りを外したゆっくりを片手で固定しつつ、開いた手にナイフのようなものを用意する。 その外観はやや肉厚な剃刀と言ったところか、長い付き合いなのか年季を感じるがその刃は美しく輝いている。 「こいつが気になりますか? 私達はナガタって呼んでます。長い付き合いですから、道具というより腕の一部ですね。」 そう語ると静かにゆっくりの頭にナガタを走らせる。 音も無く刃が過ぎるたびにゆっくりが不思議そうな顔をする。 そして、鬼井さんが手を止めナガタの柄で軽くゆっくりをこずく。 「ゆ”!?」 その瞬間、さながら滝の様にゆっくりの頭から髪の毛が流れ落ちた。 剃られたまりさは目を見開き固まってしまっている、だがそれも仕方無いだろう。 何せ取材陣ですらその光景が理解出来なかったのだ。 そして、もしその光景を一言で述べるなら只美しいとしか言えない。 流れ落ちる髪は、さながらイチョウ舞う晩秋の滝と言ったところか。 穢れを知らない清流を、美しくイチョウが飾りそして滝壺へと還っていく。そんな情景を思い浮かべて欲しい。 飾りを取られた他のゆっくり達も静まり帰っている。無論恐怖からではなく純粋に魅入っているのだ。 鬼井さんに頼んで剃られたまりさを見せて頂いたところ、毛はもちろん毛根まで溶かし尽くしたような美しさであった。 撫でてみたところ、まるでもとから何も無いような、もちもち且つスベスベな肌触りであった。 その後、残りのゆっくりも全て髪を剃り落としたところで作業は次の工程に入る。 髪の無くなったハゲゆっくり、それらを詰めた籠を持って来たのは大きな水槽である。 そして、数匹ずつハゲゆっくりを麻袋に詰め込みそれをおもむろに水に沈めた。 「ゆぎぃぃぃ!! つめたいいぃぃぃ!!!」 「あぶぶぶ、とけぢゃうぅぅぅ!!?」 袋からは叫びが聞こえていたが完全に水に漬かるとそれも無くなった。 「ここでゆっくりに水を含ませ、糖分を分離させやすくするんですね。」 「この水は山から引いた湧水です。手間はかかりましたが良い水を使わないと雑味が入りますから。」 そういって水を一杯差し出した。コレを頂いてみたところ、まるで山が体に広がってゆくような感覚を覚えた。 「飲んでもおいしいでしょ? 私も作業の傍ら飲むんです。これがこの仕事の楽しみの1つでもありますね。」 「それに湧水は年間通して温度が一定なんです。夏は冷たく冬暖かく、これも砂糖作りの秘訣ですかね。」 このゆっくり達は午後の休憩明けまで漬からせておくらしい。 その間別の作業を行うというので、私達はつかの間の休憩を終え移動を開始した。 そうして来たのは何やら重石の積み重なる部屋であった。 そこで鬼井さんが重石をどかすと、そこから麻袋が現れた。 そして袋に手を突っ込んで何やら黒いものを取り出した。 「これが2日目のものです。」 2日目? 何のことかと私達が疑問を顔にすると 「ああすいません、実はこれゆっくりなんですよ。」 と鬼井さんは笑いながら説明してくれた。 作業工程が前後してしまうから解りにくくて申し訳ないが・・・そう鬼井さんは話はじめた。 「水に漬けたゆっくりに、これから行う作業をするとこのようになるんですよ。」 そういいながらその黒いゆっくり流水に晒す。 そうするとベロベロに伸びきったゆっくりが顔を現した。 そしてこれを盆と呼ばれる大きな台座に乗せておもむろにこねはじめたのだ。 「これがいわゆる『こね』と呼ばれる作業です、これを3度盆の上で行うことから和三盆の名が来ているんですよ。」 いいながら鬼井さんは全身の体重をかけて、ゆっくりをほぐしてゆく。 「中の餡子が均等になるよう丁寧にこねます、ただこの時皮が破れないよう注意が必要です。」 ゆっくりの皮はとても破れやすい、私達がコツは何かと訪ねたところ『こればかりは経験です』ど笑っていた。 そんな作業を見つめる中、私達はあることに気付いた。 なんとゆっくりが生きているのだ!! これだけこねられて潰されても生きている!! 一体どういうことなのだ!? 「ゆっくりは餡子が無くならない限り死なないですからね、上手く扱ってやればこれくらいは平気です。」 「それにゆっくりの餡子は恐怖や痛みを感じるほどに旨さがますんです、よって最後の仕上げまでは心も体も殺しません。」 何でも無い事と鬼井さんは語るが、そこには熟練した神業が伺える。 私達がこれを行うならものの数秒でダメにしてしまうだろう、これが匠の技なのか。 よくよく注意してみると全てのゆっくりが微かに震え、また声を発しているのがわかる。 「やべ・・・・で・・・・」 「ころ・・・・・せ・・・」 どうやら精神においても正気を保っているようだ、流石としか言いようがない。 全てをこね終えた鬼井さんはこれを麻袋へ戻す。 そしてこれを来た時と同じように台座にセットし、その上に重石を乗せた。 「ゆべぇっ・・・」 微かに声が聞こえた。 それを聞いた鬼井さんは満足そうだ。 「こうしてこの作業を5回、つまり5日かけて行うんです。」 「本来トウキビから作る場合は3度でも充分ですが、何分ゆっくりは餡子ですから雑味が多くてね。」 そして鬼井さんは昔の話をしてくれた・・・ 私もゆっくりが現れる数年前までは、トウキビから砂糖を作っていたんですよ。 だがゆっくりが現れた翌年、トウキビ畑がゆっくりの襲撃を受けてしまいまして大不作になってしまったんですよ。 あの時は砂糖が作れなくなって本当に困ってしまいましたよ、ええ。 何が困ったって私の生活もそうですが、皆が菓子を食べられなくなってしまったんです。 私はこの仕事に誇りを持っています、皆が嬉しそうにお菓子を食べている顔を見るのが堪らなく好きなのです。 そこで、わたしはゆっくりを用いた砂糖づくりの研究を重ねたのです。 そして半年後、試行錯誤を繰り返し今の形に至ったわけです。 もっとも、その時は落ち着いたらゆっくりからトウキビでの砂糖作りに戻るつもりでしたがね。 ゆっくりの出現によって甘味が増えたため、トウキビを作る農家さんが減っちゃってね。今ではこっちがメインですよ。 あっはっはと豪快に笑う鬼井さん。 ゆっくりは恨んでいません、むしろ感謝していますよ、彼らのおかげで高価だった甘味が庶民的なものになりましたから。 多くの人々が喜んでくれる、それだけで私は幸せですよ。自分で言ってなんですが、臭い話ですけどね。 私は加工所が出来た頃、この砂糖の精製方を持ち込んだんです。これでより多くの人が手に入れやすくなると。 ただ、加工所ほど大きなところでは作業効率を重視されており、機械化されている部分も多いんです。 それは決して悪いことではありません、しかし和菓子に使うような繊細な砂糖はどうしても出来なかったんですよ。 そこで私は三度、和三盆作りに戻ることになったんですね。 砂糖について語る鬼井さんは実に生き生きとしている。 作業中の鋭い目も、この時ばかりは夢を語る無邪気な少年のようだ。 そうして加工所における上白糖や三温糖、私達のような小規模な工房での専門糖作りに分類されるシステムが出来上がったんです。 おや、長々と話してしまいましたね。年を取るとどうもね。いやいやすみません。 苦笑しながら謝罪する鬼井さんに、こちらこそ貴重な話を有難うございますと営業抜きの純粋な笑みを返した。 ここで、いい時間ですからと一旦昼休憩を取ることにした。 昼休憩の後、作業は再開された。 まずは朝漬け込んだゆっくりに「こね」を行ってゆく。朝見た2日目のものより元気があり、また形もゆっくりらしい。 それが終わると3~4日後のものまで、同じ工程を繰り返した。 3日目のものに取り掛かる際あることに気付き鬼井さんに尋ねてみる。 「いいところに気付きましたね、ゆっくり達が白くなっているでしょう?」 そうなのだ、心なしかゆっくりが白くなっているのだ。 「さっき重石をかけた時、袋が黒くなっていたのを覚えてますか?」 「餡子を均等に伸ばした後、重石をかける事により雑味を含んだ余分な糖分を搾り出すんです。」 なるほど、そのためゆっくり達が白くなっているのか。 ちなみに絞られた糖蜜(黒い汁)は、飼料用として加工所が回収に来るらしい。実に無駄のないことである。 作業を繰り返すこと数時間、今日の仕事もついに最終工程へと入った。 最後に手をつけるのは5日目のゆっくり、最終日とあってその肌はかなり白い。 このゆっくりを濯いだあと盆にのせる。ここまでは変わりないのだが、盆に上げてから何やら今までと違うのだ。 こねてはいるのだが此処までの工程と若干手つきが違う。 今までは均等に餡子を伸ばしていたのだが、今回はまるで中央に集めているような・・・。 そんなことを考えていると、鬼井さんは突如ゆっくりを掴みあげ傍らの器にゆっくりを向けたではないか。 「せいやっ!!」 「ゆかっ!?」 そして鬼井さんはゆっくりの背を人差し指と中指で押した。 すると次の瞬間ゆっくりは口から何やら吐き出し、完全に動かなくなってしまった。 ここにおいてようやく絶命したらしい。 「・・・ふぅ、これで完成です。」 器の中を見せてもらうと、中には少量の雪のように白い粉が入っていた。 「これが『ゆっくり和三盆』です、よろしければ味見してみますか?」 私達は鬼井さんの行為に甘えさせていただき、ゆっくり和三盆を口にした。 それはもはや砂糖ではなかった。口に入れてすぐは、正直甘さを感じず物足りないとさえ思った。 だが次の瞬間、舌の上から突如として和三盆が消えたのだ! 溶けたのではなく消えた、生まれて始めての経験であった。 そして同時に口内全体に広がる優しく暖かな甘み。何とも淡く上品である。 それは口から鼻、喉、腹へとサァーっと広がってゆき、そしてスゥっと消えていった。 言われなければとても砂糖だと気付かないだろう。 「和三盆は癖がなく甘さも控えめなので、そのままでも充分食べられるでしょう?」 ふと鬼井さんの声で我に帰る、思わず放心してしまったらしい。 「和三盆は粉末での販売もしていますが、型に入れて押し固めた固形の物も作っているんです。いわゆる落雁(らくがん)ですね。」 いかんいかんと気を取り直す。しかし驚いた、まさか砂糖で放心する日が来るとは思っていなかったのだ。 それほどまでに和三盆の味は衝撃的であった。 そうして、ひとしきり説明してくれた鬼井さんは残りのゆっくりから和三盆を取り出していった。 「これで今日の仕事は終いです、出来上がった和三盆や糖蜜、残った皮なんかは5時ごろに業者が取りにくるんですよ。」 そう言う傍から業者がやってきた、どうやら大型のちぇん種を用いた『ゆっくり車』により運搬を行っているようだ。 「さて、一日の仕事を見ていただいていかがだったでしょうか。記事になるに値すればいいんですがね。」 私達は心からのお礼を述べた。 「ははは、有難うございます。そう言って頂けると疲労も報われます。」 「何せ私も年ですから、結構きついんですよ。」 笑う鬼井さんの姿は疲れなど感じさせないが、体力を使う仕事のため実際いつまで続けられるものか難しいのだろう。 「私には2人せがれがおりまして、1人は菓子職人を、もう1人は加工所職員をやっているんです。」 「家内が早くに亡くなりましてね、男手一つで育てのは良かったんですが、どうも多少ひねくれたようでして。」 鬼井さんはやや自傷気味に笑う。私が何と答えようか言葉を選んでいると 「だが最近は私の仕事に興味を持ち始めてくれましてね、加工所の方のせがれが近々帰ってくることになったんですよ。」 「菓子屋のほうのも、流通や経営、あるいは現場の声なんかを聞かせてくれるんでかなり助けられています。」 一転して笑顔を見せてくれた。 私達も思わず笑顔が溢れた、この一家がいる限りこれからも砂糖業界は安泰だろう。 「最後にいいですか?もしこの記事をみて砂糖に興味を持たれた方が居ましたら内へいらしてください。」 「どんなに些細なことでも構いません、修行をしたいという方も歓迎します。」 「砂糖は身近な物ですし、甘いものが嫌いな方も多いでしょう。ですがこの機会に深く考えてみてください。」 鬼井さんはそれを伝えると頷いた、そして私も頷き返した。 私は改めて鬼井さんと握手した、だが今度は温もりだけでなく、職人としての力強さも感じとれた。 鬼井さんは今日も暗いうちから床を出て砂糖作りに励む。 目的は多くの人に甘味の幸せを感じ、ゆっくりして欲しいから。 砂糖職人の朝は早い。 終われ 作・ムクドリの人 これまでのSS ゆっくりディグダグ ゆっくりディグダグⅡ みかん キャベツ このSSに感想を付ける
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「ゆっへっへっへ、これだけあれば冬もゆっくりできるんだぜ!」 朝からの初雪で白く染まった人里外れの森。 大木の根元を掘り下げた洞窟で少し大きめのゆっくりまりさは高く詰まれた食料を前に下卑た笑みを浮かべていた。 「ゆっ。 じゃあれいむたちもう人間から食べ物を取ってこなくていいんだね?!」 「ああ、いいぜ。 これだけあればこの冬も越せるんだぜ。」 この洞窟にはこの少し大きなゆっくりまりさとその家族と他にゆっくりれいむの家族が住んでいた。 ただ数も多く、身体も皆大きいまりさの家族が穴の中心で踏ん反り返っているのに大して、れいむの家族は部屋の隅でお互いを寄せ合うようにしている。 この住処の力関係は歴然だった。 「やったねおかあしゃんこれであんしんしてゆっくりできるよ!」 とはいえこれでこの冬は一安心だと思ったのか、れいむの家族も安堵していた。 「ああ、ゆっくりできるぜ! ただしお前らは外でだけどな!」 「ゆっ!?」 言うが早いかまりさの家族は総がかりでれいむ達を体当たりで外にはじき出してしまった。 このまりさ一家、秋の終わりにこのれいむ一家の住んでいた洞窟に入り込んできて我が物顔で居座ると、 その大きな身体でれいむ一家を脅しては自分たちの食料を集めさせていた、いわゆるゲスまりさと呼ばれる種類であり、さらに最近ではもっと美味しいものをと言い出しては危険な人里から人間の食料を調達させていた。 「お前らはもう用済みなんだぜ! そこでゆっくり凍え死ぬといいんだぜ!」 『ゲラゲラ!』 ゲスまりさ一家は洞窟の入り口でそんな勝ち誇り、下品な笑いを吐いている。 れいむ一家は仕方なく雪の中せめて、住処だけでも見つけられないかと洞窟を後にした。 一方人里。 「かさはいらんかね~ かさはいらんかね~ 丈夫なかさだよ~」 年の瀬で皆忙しく買い物をする中、傘を売る老人がいた。 もっとも忙しい年の瀬、雪が降り出しているとはいっても今傘を買おうなんて思う人間はいない。 それでも老人は自分の年の瀬の用意をしなければと懸命に声を出しながら商店街を歩いていた。 …と、突然肩を乱暴にどかされ足腰の弱い老人はそのまま転倒してしまった。 「おいジジイ、マジ邪魔なんだけど。」 雪に倒れた身体を持ち上げて声のする方を見ると食料を乗せた荷車を引く青年の姿がある。 「へえ、すみませんでさぁ。」 この青年は里の庄屋に奉公に来ていたが素行も悪く、問題ばかり起こす事で有名だった。 とは言え忙しい年の瀬。 そんな青年でも何とか使わなければ手が回らないと、庄屋の番頭は仕方なく青年を買い物に行かせていた。 「はあ? マジすみませんじゃねえよこのボケ!」 「ぐうっ!」 この寒い中使いに行かされ、重たい荷車を引かされていた青年は機嫌が悪く、その捌け口を蹴りという形で老人にぶつけた。 もっとも、奉公に来ているからには仕事をこなすのは当たり前。 機嫌を悪くする時点でどうかしているのだが…。 「たくっ、傘なんざマジ売れもしねえのに歩いてるんじゃねえよ、マジ邪魔だっつーの。」 トドメとばかりに痛みで動けない老人に唾を吐いて尚もブツブツ言いながら去っていった。 人間にもゲスはいる。マジで。 しかし、確かに傘が売れないという点は青年の言うとおりだ。 老人は起き上がるとトボトボと商店街を後した。 「おかーしゃんさむいよお…」 「ごめんね、ゆっくりがまんしてね。」 激しさを増す雪の中、れいむ一家は住処も見つけられず、しだいに降り積もる雪に体力を奪われ、力尽きようとしていた。 「おや、ゆっくりかい。 こんな雪の中に何でまた…。」 人間だ、相手は老人だが今の自分達は戦うことは愚か逃げる事も出来ない。 れいむ一家は死を覚悟した。 老人は百姓である。 ゆっくりと言えば百姓にとっては田畑を荒らされるので目の敵なのだが、 この老人の畑はゆっくりの生息地からは遠かったので特に荒らされたりすることも無く、老人はゆっくりにそれ程嫌悪を抱いていなかった。 だからこれが普通の青年や他の農家だったらトドメを刺している所だが、元々人が良く、心優しい老人はそうはしなかった。 「ゆっくりと言えどこんな雪の中じゃ寒いじゃろうて、こんな物でよければどうじゃろうか?」 それどころか彼はれいむ達に頭の雪を払いながら売れなかった傘を被せていく。 散々いたぶられて殺されるかと思っていたれいむ達は予想外の老人の行動に呆然とし、全員に傘を被せてくれるまでじっとしていた。 幸いある程度大きくなったれいむ一家は全員サイズも違わず、傘はいい具合に頭を覆ってくれる。 「おじいさんありがとう!」 「おじいさんはゆっくりできるひとだね!」 れいむ達のお礼を聞いて老人は満足そうに笑うと、雪の中姿を消した。 「あークソ、マジだりいよ。 あのジジイもうちょっとマジぶん殴っておくんだったなあ。 つーかあの庄屋のオヤジとかありえねえだろマジで。 マジこんな雪の中使いに行かせんなつーの。 マジさっさと死ねや。」 商店街から庄屋の家に向かうには人通りの少ない人里の端のを進まなければいけない。 青年は相変わらずやたら「マジ」の入った頭の悪そうな文句を一人垂れ流しながら荷車を引いていた。 ガコンッ 「ん?!」 唐突に荷車に違和感を感じ、青年が後ろを見ると荷車がかなり傾いている。 雪の中、積雪に隠された岩に乗り上げたのだろう。 普通ならこんな物に気づかないワケ無いのだが独り言に夢中だった青年は気づかず、荷車は今にも横転しそうな所だった。 「ちょっ、うわマジやべえって! うわ…!」 そんな倒れた荷車の角に頭をぶつけて青年は気絶してしまった。 傘を貰ったとは言えれいむ一家の事態はそれ程好転しない。 住処が見つからない以上ほんの少し死期が伸びたに過ぎなかった。 「ゆっ、おかーさんあれ何?!」 視界の悪い雪の中子供の一匹が青年の倒した荷車を見つける。 幸いにも青年はまだ気絶していた。 「おかーさんごはん一杯だよ!」 「ゆっくり運び出そうね!」 れいむ達は思わぬ幸運にはしゃぎながら、横転して荷車から落ちた大量の食べ物を寄り添って使える面積を大きくした頭の上に乗せた。 傘は一匹だと斜めになっているので物を乗せられないが、何匹も寄り添えば元々面積は広いので多くのものが運搬出来る。 長い間ゲスまりさにこき使われていたれいむ達は運搬に慣れていたのでそういった知恵も働いた。 「ってててて… マジ(い)ってえわ。 何なんだよマジで…ってうおい! マジどうなんってんだよ?!」 雪の中目を覚ました青年が荷車を見ると荷物がはほぼ全て無い。 急いで辺りを見ると雪の中帽子に荷物を載せて遠ざかるゆっくりの影があった。 「てめえらマジなにやってんだよ!? オイ、マジ待ちやがれ!」 急いで後を追おうとするが荷車に着物の一部が挟まって中々起き上がれない。 落ち着いてやれば簡単に外れるのだが半ばパニック状態の青年にそれはマジ無理な相談だった。 「くっそ、マジぶっ殺す! マジ一匹残らずぶっ殺してやっからマジ覚えていろよ!」 雪の中後ろからする青年の憎悪の声を振り切り、落ち着いたところでれいむ達は休む事にした。 大量の食べ物は手に入ったがこのままこれを持っていても住処がない以上どうしようもない。 「おかーさん、このままじゃれいむ達ゆっくり死んじゃうよ!」 「そーだよ、だから死ぬ前にせめてゆっくりおなか一杯になって死にたいよ!」 子供たちに言われ母れいむは考えた。 ここで食料を食べ続けても雪がしのげない以上はいずれは死ぬ。 それも食料がある分ゆっくりと凍え死ぬだろう。 ゆっくりするのはいい事だがなるべくなら自分達も子供達も苦しまないであの世に行きたかった。 物を食べれば半端に体力が続いて苦しむことは母れいむには分かる。 「ゆっくり待ってね! この食べ物はあのやさしいおじいさんにゆっくり届けてあげよう!」 「ゆっ! おかーさんどうして?!」 「そーだよれいむ達どうせ死ぬならゆっくりお腹一杯食べて死にたいよ!」 「ゆっくり考えてね! ゆっくりいい事をすればてんごくに行けるんだよ! そうすればあの世で一杯ゆっくり出来るんだよ!」 「ゆっ、そうなの?!」 「じゃあみんあでいいことしてゆっくり天国にいこうね!」 「お帰りアンタ。 どうだい傘は売れたかい?」 「いや、それがのう…。」 雪の中家に着いた老人は妻の老婆にゆっくりの一家に傘をあげてしまった事を話した。 「すまないねばあさん。」 「何言ってんだい。 どうせ売れなかったら邪魔になるだけなんだからあたしゃ何にも言わないよ。 それにアンタがそれでいいと思ったんだからあたしも悪いなんて思わないさ。 何、年の瀬は贅沢出来なくても冬の間の買い置きは十分。 二人でゆっくり年越ししようじゃないか。」 子にも恵まれず寂しく年を越すよりはせめて贅沢にと二人で作った傘を売りに行った老人は、 それをゆっくりにあげてしまった事を咎められると思っていたが、老婆はその選択をやさしく受け入れてくれた。 自分にはこの妻がいれば幸せなのだと涙する老人に 「いやだよアンタ年甲斐もなく泣いちゃって。」 と笑う老婆。 そんな暖かな老夫婦の家の戸を叩く音があった。 「おや、誰だろうね、こんな雪の中…。」 老婆がいそいそと戸を開けるとそこには 『ゆっくりしていってね!』 「殺す!マジ殺す! マジ一匹残らず殺してやるかんな、あのマジクソ饅頭が!」 庄屋の番頭にこっぴどく叱られ、腹いせにあのゆっくり達に復讐してやろうと雪の森を歩く。 青年には心当たりがあった。 最近人里で食料が盗まれる事が多い。 現場の様子からして犯人はゆっくりで、住処の検討も着いているからそれを掃討しようという話を青年は知っていた。 話の内容から巣の位置もそれなりに見当がつく。 マジで理不尽な怒りを燃え滾らせる青年はズカズカと雪の振る森を歩いていった。 「む~しゃむ~しゃしあわせ~♪」 れいむから奪った巣の中ゲスまりさ一家は早速食料を食い漁っていた。 「それぐらいにしておくんだぜ! 沢山あるけどせつやくしなきゃまた誰かに取りにいかせなきゃならないんだぜ!」 「ゲラゲラ、あんなの簡単なんだぜ!まりさ達は無敵なんだz…ゆべっ!」 「マジ見つけたぞオラア!」 突然洞窟に青年が入り入り口近くのまりさを蹴り飛ばして壁に餡子をぶちまけた。 「ゆっ、おにいさんここはまりさ達の…ゆぶえ!」 続けて抗議しようとした二匹目を踏み潰す。 「マジるっせえよこのクソ饅頭が! マジテメエらだろ俺の荷物や里で食いモン盗んでたのはよぉ!」 「ゆっ、それは違うんだぜ! 盗んだのは全部れいむ達なんだぜ! まりさは盗んでないんだぜ、分かったらゆっくりあやまっておかしを…ゆぎぎぎ…ゆぎあ!」 更に弁解と謝罪の要求を始めたまりさをマジ二つに引き裂いた。 「はあ?マジ何言ってんのオマエ。 俺マジお前らが逃げてく所見ているんだけど? 帽子被っているのなんてマジお前らしかいねえだろうがよ! しかもマジ何よその食い物、マジ全部里のモンじゃねえか! わかったらマジ死ねやゴルア!!!!」 「ゆげええええ!!! なんでなんだぜえええええ!!!!!!」 雪はすっかり溶け、レティも姿を消した頃、百姓夫婦と共に農作業をするゆっくりれいむ一家の姿があった。 「おじいさん、これ何処におけばいいの?!」 「ああ、それはこっちに。 ああ、そこはもうそれぐらいでいいじゃろう、あっちにお茶菓子用意しておいたからゆっくり休みなさい。」 『ゆっくり了解したよ!』 「おじいさん達も一緒にゆっくりしようね!」 元々寂しかった老夫婦は雪の中恩返しに重たい食べ物を運んできてくれたれいむ一家を受け入れ、正月をにぎやかに過ごした。 れいむ一家はその後老夫婦の農作業を手伝いながらゆっくりと充実した日々を過ごしている。 運搬が得意で虐げられて来た為か根性とモラルが備わったれいむ一家は老人達にとっても孫のような存在になった。 老夫婦にとっても身の回りがにぎやかになり、寂しくはない。 「はるですよ~♪」 幻想郷の春は妖精リリーの能天気な呼び声で始まった。 このSSに感想を付ける
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いつも疲れた帰りに 875のゆっくりれみりゃが寄ってくるの。 そしたら腹立たしくなって「がおー、お前をたべちゃうぞ~」って言ってやったら 「う”-!だべぢゃやだぁああ」とかゴネ出すんだよ。それで 「冗談だよ、よしよしお前はいつも可愛いな」って撫でてやると 「ぅ、うー♪うん!」って膝に抱きついてくるので暑苦しく感じながらよしよしして 「じゃあ、おすもうさんごっこがいいな」って言ってやる。 「おすもぅさん、ごっこ?うー、それなにぃ?」ってつぶらな赤い目をぎょろりと向けてくるれみりゃ。 ウゼェ。と指を差込みたくなる衝動を抑えながら相撲のルールを手短に説明。 合点がいって「うー♪わかったうー!」っとぴょんぴょん跳ねるゆっくりゃ。 「じゃあこかされたら負けだよ」「がぉー♪たべちゃうぞ~♪」とのらくらと踊っているつもりなのだろう。 てめぇのような知能の低い薄汚い豚に食べられたら先祖に顔向けできねぇよ。 「じゃあはっけよーい、のこった!」さあスタートだ。さっきからウザかったゆっくりゃをいじめてやる。 ゆっくりゃはババクサイかっこしてるから色んな所をすぐ掴める。 一方ゆっくりゃは俺の膝までしかないから脚にしがみつこうとする。 よける度にこけそうになるゆっくりゃをさっと後ろから抱える。 「う!がぉ~♪つかまっちゃったぞぉ~♪」と何故か嬉しそう。 ますますむかついたからそのまま両手で合掌するごとくゆっくりゃを徐々にプレスする。 最初は楽しそうだったゆっくりゃはやがて苦しそうに 「う”-!はなじで!うぁ!」とじたばたしだす。そこで俺は手を背中の翼に伸ばしぶちっと一気に引きちぎる。 「う”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!!!!いだいよぉぉおおおおお!!」 絶叫するゆっくりゃの口に思いっきり羽を突っ込んでやる。 「うるさいから黙ってろ」「ん”-!ん”-!!」ともごもごさせるれみりゃは正に豚のようだ。 相撲のことなんてどうでもよくなった俺は早速ゆっくりゃを床に叩き付ける。 「ふぶっ」と醜い声を漏らしたあと、「ん”-------!!!ん”-----!!」とさっきより苦しそうにじたばたしている。 俺はれみりゃの足についた蹄をキッチンから包丁を取り出して切断する。 れみりゃの豚足なんて不味くて食えないだろうけどな。 「ん”あ!!!!!」と汚い声とともに 卑しくも翼を吐き出したれみりゃは「びどいよぉ”なん”でごんな”ごどずどぅの”ぉ”」 とブヒブヒ呻いてる。黙れ汚いんだよこの豚が。
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「ゆゆっ!おにーしゃん!ちゅいにじぇんぶそろったね!」 「ああ・・・そうだな、長い旅だった。でもこれで旅も終わりか・・・」 「これでまりしゃたちのおきゃーしゃんがいきかえりゅんだね!」 「うっう~♪まりさたち、おめでとうだど~!」 「これでゆっくりできるのね!」 「ちーんっぽ!」 「おねがいがかなうんだねー。わかるよー」 「むきゅ!でんせつのゆっくりぼーる・・・きょうみぶかいわ!どすもそうおもうでしょ?」 「そうだね、ぱちゅりー!でもまりさはみんながゆっくり出来れば何でもいいよ!」 何も無い荒涼とした大地。 そこに人目を避けるようにして集った9つの影。 1つは人間のものだ。中肉中背の男性が、じっと足元に置かれた7つの珠を見つめている。 その珠はゆっくりボールと呼ばれ、全て集めたものの願いを一つだけかなえてくれるといわれている。 他の8つの影は全員ゆっくりと呼ばれる下膨れの生首饅頭だった。 常時薄ら笑いを浮かべているように見える顔立ち。妙に不快感のある声。落ち着きの無い性格に、何故か喋れるが思考能力の伴わない半端な知性。 そのどれもがどこか嗜虐心をそそる不思議な生物?がずらりと並んでいた。 赤ちゃんゆっくりれいむ、赤ちゃんゆっくりまりさ、ゆっくりれみりゃ、ゆっくりちぇん、ゆっくりみょん、ゆっくりありす、ゆっくりぱちゅりー、そしてドスまりさ。 男性も含めて、皆力を合わせてゆっくりボールを集めた仲間同士だった。 「さて、行くぞ・・・」 男性が神妙な声で合図を送るとゆっくり達は一斉に静まり返った。 「出でよ!シェンみょん!!」 その言葉がつむがれた瞬間、男性が見つめていた7つの珠が強烈な輝きを放つ。 珠を中心に風が起こり、巻き上げられた砂や木の葉がくるくると渦巻いている。 およそ5秒ほどそうやって瞬いていた珠が更に強い光を放った直後、珠からゆっくりみょんが出現した。 そのゆっくりみょんは非常に巨大で、体高はゆうに20mを超え、人知を超えた不可思議な力で宙に浮いている。 『ゆゆっ!みょんを呼んだのは君達なんだね!ゆっくりお願いをしてね!』 「さあ、れいむ、まりさ!はやくおねがいをしなさい!」 「ゆゆっ、ほんとうにれいむたちのおねがいでいいの?」 「あたりまえだど~♪」 「そのためにぱちゅりーたちはたびをつづけてきたのよ!」 「早くおかーさんを生き返らせてみんなでゆっくりしようね!」 「み、みんな・・・ありがとう!」 『ゆっくりしないでお願いしてね!お外じゃゆっくり出来ないよ!』 「ゆゆっ、ゆっくりりかいしたよ!それじゃあ、れいみゅのおきゃー「ギャルのパンティーをおくれ!」 赤ちゃんれいむがみんなに背中を押され、シェンみょんに急かされてお願いを言おうとしたとき、男性の変なお願いにさえぎられた。 『ゆっくり理解したよ!みょんはもうおうちに帰るね!』 シェンみょんがきっちりとその意味のわからない願いを叶え、パンティーがひらひらと地面に落ちるのを見届けると再び珠の中に戻っていった。 「どほぢでぞんなごどいうのおおおおおおお!?」 「おにいざんのばがあああああああ!?」 「いやぁ・・・ごめんごめん、何かついうっかり・・・」 「ちーっんぽ!!」 「うっかりじゃないわよ!またゆっくりぼーるをあつめなおさないといけないのよ!」 「次は気をつけてよね、おにーさん!」 総すかんを食らっている男性が、きまりの悪そうな表情でボールのあったほうに目をやると、ボールはゆっくりと四方八方に転がって移動していた。 そして、それらはあまりにゆっくりで、まだ2mほどしか移動していない。 その光景を見た男性はふとした思い付きでさっきの呪文を再び口にした。 「出でよ!シェンみょん!」 『どほぢでまた呼ぶのおおおおお!?これじゃゆっくり出来ないでしょおおおおおお!!』 予想通り、機嫌を損ねているがシェンみょんはきっちり呼び出しに応じてくれた。 ゆっくり達が予想外の展開に呆然としている中、男性だけが満足げな笑みを浮かべて何かを思案していた。 「・・・8匹と一人だから・・・よし!これだな!」 『ゆっくり早くしてね!お外じゃゆっくり出来ないんだよ!』 「わかったよ!じゃあ、お願いだ。次からは願い事を9つ叶えてくれ!」 『ゆぐぅ!?そんなの無「無理ならずっとゆっくりさせないぞ!」 シェンみょんは却下しようとするが、男性に脅される格好でしぶしぶそれを承諾すると、ボールの中へと戻っていった。 「これで皆の分のお願いが出来るぜ?」 男性はそう言って仲間達に微笑んで見せた。 「出でよ、シェンみょん!!」 『もおやべでええええええ!?みょんがゆっぐぢ出来ないよおおおおおおお!!』 「まず一つ目のお願いだ!」 お兄さんはシェンみょんの抗議を聞き流してさっさと願い事を要求する。 「まずはれいむとまりさのお母さんを生き返らせてくれ!」 『ゆっくり理解したよ!ほあっ!!』 シェンみょんの掛け声と同時に現れた光の中から、れいむとまりさの夫婦が現れる。 「「ゆゆっ?ここはどこ?」」 突然の事態に夫婦は困惑していたが、れいむ達の姿を見ると2匹とも一目散に駆け寄ってきた 「「れ、れいむ!まりさ!どうしてここにいるの!?」」 「あにょね!れいみゅたちがおきゃーしゃんたちをいきかえらちぇたんだよ!」 「まりしゃたちおきゃーしゃんにあいたかったんだよ・・・ゆっぐ・・・」 こうして4匹は感動の再会を果たした。 『早くゆっくり次のお願いしてね!みょんゆっくり出来ないよ!!』 空気の読めないシェンみょんに促されて、男性は次のお願いを考えた。 「次にここにいる皆を不老不死にしてくれ!」 『ゆっくり理解したよ!ほあっ!!』 「ゆ?おにーさん、ふろーふしってなぁに?」 「ずっとゆっくり出来るってことだよ」 「「「ゆゆっ!さすがおにーさんだね、すごいや!」」」 その言葉に無邪気に喜び、飛び跳ねるゆっくり達。 その表情から永遠の生の恐ろしさなど全く想像していないことが伺える。 『早くゆっくり次のお願いしてね!みょんゆっくり出来ないよ!!』 「それから、ぱちゅりーをもっと病弱にしてくれ!」 『ゆっくり理解したよ!ほあっ!!』 「むきゅー!?なんでぞんなごぐほっ!がほぉ!?げっふぅ!!?」 その瞬間、少し声を張り上げただけなのにぱちゅりーが中身を吐き出した。 「「「「「ぱちゅりー!?」」」」」 「あー、こりゃ致死量吐いたな・・・」 「ぎゅ~・・・ぎぼぢわるい、ぐるぢいのにぜんぜんぢなないわ・・・」 「ってことは本当に不老不死になったのか、すげえな」 「「「おにーさん、どういうことなの!?」」」 『早くゆっくり次のお願いしてね!みょんゆっくり出来ないよ!!』 「ああ言ってるから説明は後だ」 「ドスまりさは赤ちゃん並の体力にしてくれ!」 『ゆっくり理解したよ!ほあっ!!』 「ゆゆっ!?おにーさんなにいいだすの!?」 「しゃら~っぷ!」 男性がドスまりさに蹴りを見舞うとドスまりさにはそれなりの重さがあるにもかかわらずあっけなく吹っ飛んだ。 「ゆげぇ!?いだい、いだいよおおおおおおお!?」 「おお、本当に弱くなってる」 『早くゆっくり次のお願いしてね!みょんゆっくり出来ないよ!!』 同族?が酷い目に遭っているというのにシェンみょんは自分がゆっくりすることしか眼中にないらしくまたしても急かしてきた。 「れみりゃを絶世の不細工にしてくれ!」 『ゆっくり理解したよ!ほあっ!!』 「うーっ!?なんでぞんなおねがいずるんだどーっ!?」 そう言って抗議するれみりゃの顔に特に変わった様子は見られなかった。 「ゆゆっ!?れみりゃ、ぎぼぢわるいがらこっちむかないでね!」 「ゆげぇ・・・こんなにきもちわるいのはじめてだよ!」 「ゆゆっ、なんていなかものなの!?いなかものにしつれいなくらいいなかものだわ!」 「うううううううう!?でびりゃはがわいいいどおおおおおお!!」 どうやらゆっくりには違いがわかるらしい。 「・・・・・・ごめん、何が変わったのかお兄さんにはさっぱりだわ」 『早くゆっくり次のお願いしてね!みょんゆっくり出来ないよ!!』 「ありすを永久にすっきり出来ない体質にしてくれ!」 『ゆっくり理解したよ!ほあっ!!』 「ゆっ!?すっきりできないってどういうこと!?」 突然の指名に驚き、ありすは男性をねめつけるが彼はそんなこと意にも介さず、主無理鬼ありすに振動を与え始めた。 「つまり・・・こういうことさ!」 激しい揺さぶりがありすを瞬く間に快楽の世界へ誘う。 「ゆっ・・・ゆっ・・・ゆっ・・・ゆっ・・・」 その揺さビルはどんどん激しくなっていき、アリスはあっという間に絶頂寸前にまで達したが・・・ 「ゆううううううう!ずっぎりでぎないいいいいいいい!?」 「わかっただろ?イく一歩手前で永久にお預け食らわされてしまうのさ!」 『早くゆっくり次のお願いしてね!みょんゆっくり出来ないよ!!』 「俺に大量の虐待道具をくれ!!」 『ゆっくり理解したよ!ほあっ!!』 すると空から大量の虐待道具が降り注いできた。 お約束の透明な箱から焼き土下座用の鉄板、果ては苦悶の梨なんかまで。 「おぉ~・・・本当にいっぱい降って来たなぁ・・・」 『早くゆっくり次のお願いしてね!みょんゆっくり出来ないよ!!』 男性が感嘆しているとまたしてもシェンみょんが急かしてきた。 「こいつらが俺から逃げられないようにしてくれ!」 『ゆっくり理解したよ!ほあっ!!』 その瞬間、こっそり逃げ出していたまりさとれいむの一家が男性のほうに吸い寄せられるように戻ってきた。 『これでそこにいる子達はお兄さんから半径50mより外に出られなくなったよ!』 「しぇんみょん!どほぢでごんなごどずるのおおおお!?」 「しぇんみょんのばかあああああああ!!」 「ゆっぐりでぎないぢぇんみょんなんがゆっぐぢぢねええええええ!!」 どうやらゆっくり達は男性への罵倒を諦めて、標的をシェンみょんに変えたらしい。 『早くゆっくり次のお願いしてね!みょんゆっくり出来ないよ!!』 しかし、次のお願いをかなえればボールに戻れるシェンみょんはゆっくり達の罵倒を完全に聞き流している。 「シェンみょん、お前を虐待させてくれ!」 『ゆっくり理解した、よ・・・ゆぎいいいいいいい!!』 その言葉を聞いた直後、シェンみょんは体を持ち上げていた神秘の力を失い、どすんと大地に落下した。 「ふっふっふ、ずっとこの日のために我慢してきたんだ・・・ひゃあ、もう我慢できねぇ、虐待だぁ!!」 一箇所に固まっておびえるばかりのどうしようもなく無力なゆっくり達。 ドスまりさは赤ちゃん並の力になってしまった上に、シェンみょんも男性に虐待されるための存在になってしまった今、全くの無力。 そして、ここは人目のない荒野。 つまり、男性は誰にも邪魔されることなくゆっくりを虐待できるということだ。 「「「「「「「「「「『これじゃゆっくりできないよ!!』」」」」」」」」」」 何も無い荒野に無力なゆっくり達の悲鳴がこだました。 ‐‐‐あとがき?‐‐‐ ゆっくりは儚いからこそ虐め甲斐があるんだと思うんだ。 でも、永久に赤ちゃんのままのゆっくりは個人的にあり。 byゆっくりボールマン このSSに感想を付ける
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※お兄さんが一番餡子脳 『ゆっくりしていってね!』 「ゆっきゅちちていっちぇね!」 狭いケースの中に響き渡るスピーカーから流れ出した音声 それに律儀に返事をするのはケースに閉じ込められた赤いリボンの1匹の赤ゆっくり 彼女の名前はゆっくりれいむ。正確には彼女の種族はゆっくりれいむか ゆっくりと呼ばれる下膨れ生首型餡子生命体の中では極めてオーソドックスな存在である 『ゆっくりしていってね!』 「ゆっきゅちちていっちぇね!」 『ゆっくりしていってね!』 「ゆっきゅちちていっちぇね!」 スピーカーからその音声が聞こえてくるのは常に3回 れいむは本能の命ずるままに毎回ちゃんと笑顔で返事をする 直後、床の一角が開き、そこから少量のゆっくりフードと水がせり出してきた 「むーちゃむーちゃ・・・ふしあわちぇー」 しかし、ゆっくりフードは無味乾燥な上に水も少々苦い 何とか生命を維持できる最低限度のものでしかないこんな食事で満足できるはずも無かった 「ゆぅ・・・ゆっきゅちちたいよぉ・・・」 ご飯を食べ終えたれいむは俯き、涙をこぼした その後もいつもと同じ全然ゆっくりできない一日を過ごした お店が開いたら上っ面だけの笑顔を浮かべて、やってきたお客さんに精一杯愛想を振りまく 全然美味しくない昼食と夕食を食べて、閉店後は1匹の子ゆっくりが人間さんとゆっくりしている映画を視聴する 「ゆぅ・・・れいみゅもゆっきゅちちちゃいよぉ・・・」 子れいむが飼い主の男性と外でボール遊びしている姿を見ていると、思わずそう呟いてしまった ブラウン管の中で笑顔を浮かべる子れいむは心の底からゆっくりしているように見えた ある日、れいむは必死に愛想を振りまいた甲斐あって、ある男性に飼われる事になった 彼はれいむを見て優しそうに微笑んでくれた 「やっちゃあ!こりぇでゆっきゅちできりゅよ!」 れいむは幸福に満ちた暮らしに思いをはせて、喜びのあまりに思わず飛び跳ねて天井に頭をぶつけた 「やめちぇ!やめちぇね!いちゃいよおおおお!?」 ある日、れいむは飼い主から厳しい折檻を受けていた 理由は飼い主のお茶碗に体当たりをして、その拍子にお茶碗が割れてしまったから 当然、ゆっくりと割れ物をテーブルの上に置いた飼い主にも非はある しかし、ゆっくりを教育する上でそのような理由で譲歩する必要は無い 「れいむ、お前はどうして怒られているんだ?」 そう言って飼い主の男性はれいむの底部、もとい“あんよ”をプラスチック定規で打ち据える れいむはその痛みから逃れようとするが、輪ゴムで別の定規にうつ伏せに固定されているのでそれも叶わない 「わかりゃにゃいよおおおお!れいみゅ、にゃにもちてにゃいよ!」 「いいやしたよ。お前は俺のお茶碗を割った」 そう言って飼い主は泣きじゃくるれいむに一部の欠けてしまったお茶碗を見せた そして、「お店でもそう教えられたはずだろ?」と眉間にしわを寄せて再びあんよを叩く 「ちらにゃい!れーみゅ、ちらにゃいいいい!?」 が、れいむは自分の非を一切認めようとはしない 念のため言っておくと、これは別にれいむがゲスだと言うわけではない 割れたのがれいむの目の前ではなく、テーブルの下だったことがまず理由として考えられる つまり、れいむが落とした、落としたから割れた。ゆえにれいむが割ったという論法がれいむの中で成立しないのだ 「やめちぇね!ごめんなちゃいしゅるかりゃ、もうゆっきゅちさせちぇね!?」 だきゃらやめちぇね!というれいむの要求が飼い主を更に怒らせてしまった 動物のしつけは大抵「~すると叩かれる」という単純なパターンを理解させること 今後、れいむは恐らくお茶碗に近づかないようにするだろうからしつけとしては十分である 「ゆっくりしたいから謝るんじゃ駄目だろ。悪い事をしたからお仕置きされているんだよ?」 しかし不運にもゆっくりは人語を喋り、人語を解してしまう そのせいか、こういった訴えが反省していない証拠と捉えられいっそう厳しいお仕置きを受ける事が多々ある 人間の価値観を押し付けてしまうために、ゆっくりの思考能力や判断の基準を無視してしまうのだ 「ちゃんとペットショップでもそう教えられているはずだよ?」 「ちらにゃいよ!れーみゅ、おはなしゃんわっちぇにゃいよ!?」 「訳の分からない事を言わない!」 飼い主はいっそう力強くれいむのあんよを叩いた が、れいむの言っている事はれいむにとってはそれなりに意味のあることである “おはなさん”とはペットショップで見た子れいむが割ってしまったお茶碗の柄の事なのだ ゆっくりはお茶碗に何の価値も見出せないが、お花はとってゆっくり出来るもの だから、店で子れいむが叱られている映像を見たとき、「おはなさんをこわしたのがわるい」と認識したのだろう 「ご、ごめんなぢゃいいいい!れーみゅがわりゅかっちゃよ!だきゃら、ゆっぐ・・・ぼう、やめぢぇえ・・・」 「仕方ないな。もう許してやるから、今度はお茶碗を割るんじゃないぞ?」 「ゆっぐ・・・ゆひぃ・・・ゆっぐぢぃ・・・」 その後もれいむはガラスのコップなど、手を変え、品を変えて、色んな物を割ってはその度に折檻を受けた 酷いときには、あんよが真っ赤にはれてしばらく跳ねる事が出来ないことえあった 「もうやじゃぁ・・・れーみゅ、てーぶりゅしゃんきりゃいだよ!」 れいむにとっては理不尽極まりない折檻は、れいむがテーブル嫌いになるその日まで頻繁に繰り返された もっとも、テーブル嫌いになったその日もそれが原因で折檻を受ける事になったのだが・・・ 「やめちぇね!いちゃい!いちゃいよ!?」 ある日、またしても折檻を受けた 理由は彼に「お友達が欲しい」とわがままを言ったから 男性はいつものように定規でれいむのあんよを叩きながら呟く 「わがままは駄目って教えられなかったのか?」 もちろん、れいむだってそんな事は知っていたし、だからお菓子をよこせなどと言った事はない なら、どうしてれいむが友達が欲しいなどと口にしたのか 理由はこれまたペットショップでしつけ用に何度も見せられていた映像にあった 「だっぢぇ、おとみょだちはゆっきゅちできりゅっちぇ・・・」 「言い訳しない!」 その理由を言おうとした瞬間、思いっきりあんよを叩かれる しつけ用の映像の子れいむは途中から子まりさと一緒に飼われ、いつも2匹で遊んでいた だから、映像で見た怒られることをしてはいけないのが当然であるのと同様に、お友達は無条件に与えられるはずだと思っていたのだ 「だっぢぇ、れいみゅ・・・ゆひっ・・・!」 「わがまま言うな。俺には2匹目を飼う余裕はない」 なのに、男性はもう一匹のゆっくりを飼う事はおろか、公園などのれいむを連れて行くことさえしなかった 公園に行くにしても彼にはそのような時間的余裕も、ペットに手間をかけるつもりも無かった そういったゆっくりを安価で一時的に預かってくれる施設もあるのだが、彼はそういった施設の存在を知らない 「ゆえーん、どうぢぢぇ・・・れーみゅ、いいきょに、ゆっぐ・・・」 「良い子はそんなわがまま言わないよ」 「ゆあ゛っ!・・・ゆぴぃ!」 あるいは近所のゆっくりを飼っている人に預かってもらうと言う手もあるのだが、彼にはそんなネットワークも無い 元々あまり外交的な人ではないのだろう。だからゆっくりを飼おうと考えた、飼い主の男性はそういう人物なのだ だから、人間はおろかそれ以外の相手に対しても想像力が働かず、れいむの気持ちを汲み取る事ができない 「それに、いつもちゃんと遊んでやってるだろ?」 「ゆっぐ・・・でみょぉ・・・」 「デモもストもクーデターも無いだろ」 そう言いながら、何度も何度もれいむのあんよを定規で殴打する 彼の言う事は間違ってはいない。確かに彼は仕事から帰ってくるとれいむが起きていればかならず遊び相手になっていた しかし、そもそもゆっくりと人間では全く別物であり、人間はゆっくりの代わりにはなれない また、飼い主への気兼ねや、何かの拍子に怒らせたら・・・という不安のせいで、彼が思っているほどにれいむはゆっくり出来ていなかった 「ゆひぃ・・・ご、ごめんなちゃい!れーみゅがわりゅかっちゃよ!ゆっぎゅぢあやまりゅよ!」 「分かったならよろしい」 こうして、れいむは結局友達を紹介してもらう事も、お外に連れて行ってもらうことも叶わなかった そして、ゆっくり出来ない思いばかりを募らせながら、家の中だけの世界でゆっくりと成長していった しかし、お外にでて友達を作りたいと言うこの願望は後に予期せぬ形で実現する事になる 「ゆゆっ!とびらさんがあいてるよ?」 3ヵ月後、れいむはもう成体サイズと言っても差し支えないほどの大きさになっていた 用事で出かけた飼い主がドアを閉め忘れている事に気がつき、つい出来心で外に出て行った 障害物を避けながら進んでゆくと急に視界が開け、人間やゆっくり、その他の動物が行きかう通りに出た 「すごいよ、すごくたくさんだよ!」 「ゆゆっ!なんだかとってもゆっくりしたれいむだよ!」 「ゆぅ?」 初めての外に浮かれるれいむに声をかけたのは1匹の野良まりさ 恐らく、れいむの魅力に惹かれて思わず声をかけてしまったのだろう 飼いゆっくりは健康管理やケアが行き届いているので野良の目には大抵美ゆっくりに映る 「ゆっくりしていってね!まりさはまりさだよ!」 「ゆっくりしていってね!れいむはれいむだよ!」 お約束の挨拶を交わす2匹 まりさにとっては本当に何気ない挨拶だが、れいむにとっては産まれて始めての他のゆっくりとの挨拶 そのあまりのゆっくり出来る感覚に思わず涙がこぼれる 「ゆっぐ・・・ゆぅ・・・」 「ゆゆっ!?どうしたの、れいむ?ゆっくりしてね?」 「ぢがうよ!でいむ、ゆっぐぢぢでるよ!・・・ゆっぐ」 そうは言うものの、れいむの意思とは無関係に涙は溢れ出してくる もちろん、嬉しさの余りに感極まっての落涙だ それに気付かないまりさはれいむの目の前でおろおろと右往左往しながら、れいむが泣き止むまで 「れいむ、ゆっくりしてね?」 「ゆっくりしてよー」 「ゆっくりだよ!」 と、頬ずりをしたり、顔を舐めたりしながら彼女を慰め続けた 「まりさ、ゆっくりありがとう!」 「れいむ、ゆっくりしてる?」 「とってもゆっくりしてるよ!」 やがて、何とか涙の収まったれいむはまりさに満面の笑みを浮かべて感謝を口の言葉にする 飼いゆっくり故の美貌をもってこんな事を言われたまりさはもうれいむに首っ丈 「れれれ、れいむ!まっ、まりさとずっといっしょにゆっくりしてね!」 はやる気持ちを抑えることができず、まりさはれいむに求婚した 初めて会ったゆっくりにいきなり求婚を受けたれいむはしばらく呆けていたが、やがて嬉しそうに飛び跳ねて 「れいむもまりさとずっとゆっくりしたいよ!」 「やったぁ!これでゆっくりできるよ!ずっといっしょにゆっくりしようね!」 と、あまり彼女の言葉の意味も理解せずにプロポーズに応えた そして、まりさはれいむと一緒に男性の家に入り、そこで初めてのすっきりーを行った もちろん、れいむも初すっきりーで、2匹とも至らぬところはあったが・・・ 「「すっきりー!」」 「ゆゆっ!まりさ、あかちゃんだよ!」 「ほんとうだね!とってもゆっくりしたあかちゃんだね!」 無事、すっきりーする事ができ、れいむはまりさの子どもを額に生えた茎に宿した 「なんだ、こいつは?」 「おかえり、おにーさん!まりさはれいむのだーりんだよ!」 「ゆっくりしていってね!まりさはまりさだよ!」 その後、帰ってきた飼い主の男性に挨拶を済ませ、まりさは正式にれいむのだーりんとなった 飼い主の男性は思いのほかあっさりとまりさの同棲を認めてくれ、にんっしんっの事も素直に祝福してくれた 「ふっひっひ・・・俺達は怖い怖い泥棒さんだ!」 「お金を盗みにやってきたぞ!おや、こんなところに可愛いゆっくりが!?」 「「ゆゆっ!?」」 翌日、2匹が明るい未来に思いを馳せながらお喋りに興じていると、突然妙な男達がやってきた しかし、この家で一番強い飼い主の男性は現在外出中で、家にはまりさと身重のれいむしかいない 「だめだよ!おかねさんとったらおにーさんがゆっくりできないよ!」 「ここはまりさたちのおうちだよ!ゆっくりでていってね!ぷくぅぅぅううう!」 2匹はそれでも一生懸命泥棒2人組を説得、あるいは恫喝して追い払おうと試みる が、人間相手にそんなもの何の効果もあるはずがない 「おやおや、おうち宣言とはゲスまりさがいるぞ?」 「それにこのれいむ頭に子どもを生やしてるぞ?」 「「なんかむかつくなー」」 えらい棒読みで喋る2人は手際良くまりさを捕まえると、いつの間にか取り出した透明の箱に放り込んだ まりさの身動きを封じると、れいむを両頬を押さえつけるように捕まえて、一人の膝の上に乗せる それと並行してもう一人はえらく巨大な半田ごての準備を始めていた 「おやー、相棒。それは何かなー?」 「これは去勢用の器具だ。これを使われたゆっくりは二度とにんっしんっ出来なくなるんだ」 「それをこのれいむに使うつもりなんだな。おお、怖い怖い」 酷い説明口調でその太めの半田ごての使用方法を説明するとれいむとまりさの顔が真っ青になった ゆっくりにとって赤ちゃんを作る事は至上の喜びだと言われており、レイパーの子でも育てる事からこれは周知の事実である もっともにんっしんっしたゆっくりの中である種の餡内麻薬が分泌され、それによる錯覚だとも言われているが とは言え、どのような理由があったとしても当人達にとっては子は宝であり、それ以外の何者でもないのだ 「ゆゆっ、やめてね!あかちゃんをゆっくりさせてあげてね!?」 「んー・・・どうしようかなー?そうだ、まりさに聞いてみよう!」 れいむの懇願を聞いた泥棒の一人は突然まりさの方に振り返り、彼女に話しかけた 「れいむはああ言ってるけどさ。まりさちゃんはどうよ?」 「ゆゆっ!そんなの・・・「まだ喋るな!」 れいむにも聞こえるような大声でこれ見よがしにまりさに話しかける泥棒 しかし、突然小声で喋り始めた 「もし、れいむと赤ちゃんを助けて欲しいなら俺の言うとおりにしろ」 「・・・・・・ゆぅ」 「俺が次にお前に話しかけたときにれいむに向かって『まりさは人間さんに飼われたかっただけだよ!れいむと赤ちゃんは勝手に死んでね』って言うんだ」 「ゆっ!いや「断ったら全員死ぬだけだぞ?」 「ゆ、ゆっくりりかいしたよ・・・」 まりさの返事を聞いた男はれいむにも聞こえるように再び大声で話し始める 「さあ、まりさちゃん!君はれいむと赤ちゃんを見殺しにしてでも生き延びたいよね!」 「ゆゆっ!なにいってるの!まりさはれいむのだーりんなんだよ!?」 そう言って男の言葉に抗議するれいむだが、彼の背中が邪魔でまりさの顔を伺うことが出来ない それゆえに、わずかばかりの不安を覚えながら、まりさに話しかけようとするが・・・ 「まりさはにんげんさんにかわれたかっただけだよ!れいむとあかちゃんはかってにしんでね!」 「ゆがーん!?どほぢでぞんなごどいうのおおおお!?」 れいむの期待を完全に裏切る非常で無常な言葉がまりさの口から放たれた その直後、れいむを取り押さえていた方の男が彼女の額の茎を乱暴に引き抜いて、もう一人の男に投げ渡す それを受け取った男はまりさの額に乱暴に穴を開けると、そこに茎をねじ込んだ 「ゆぎぃ!?」 「そんなこと言うゲスにはこれくらいの制裁は必要だよねー。俺は別の部屋でも物色するかー」 「ああ、そうだなー。さあて、俺は今から去勢するぞー」 もう一人の男が部屋を後にするのを見届けた男はそう言いながらいつの間にやら熱しておいた半田ごてをれいむの額にねじ込んだ 瞬間、れいむは目を大きく見開く 全身から脂汗のようなものをだあだらと流しながら、必死になって男の腕から抜け出そうともがく 「い゛ぎぃ!?ゆびぃ・・・!ゆ゛ゆ゛っ!!」 「はっはっは・・・無駄無駄無駄」 しかし、男の手から逃れられるはずもなく、瞬く間に室内に皮や餡子の焼けた匂いが充満する 数十秒後、ようやく男が半田ごてを抜いたときにはれいむは力泣く震えながら嗚咽を漏らす事しかできなかった そんなれいむを気遣ってか、男はれいむの額にどこから取り出したゆっくりの皮を貼り付けた上で、オレンジジュースを浴びせた 「ゆっぐ・・・ぼう、やべでぇ・・・ゆっぐぢぃ・・・」 「残念だが、まだひとつ残っている」 そう言うが早いか、今度は下あご付近に半田ごてをねじ込まれるれいむ そこはぺにまむと呼ばれる器官の存在する部位で、ここを焼かれてしまうと胎生での出産ができなくなる 男の意図に気づいたれいむはオレンジジュースのおかげで幾分か回復した体力を振り絞って抵抗する が、最初の時点で敵わなかった相手に敵うはずもなく・・・ 「やべでぇえええええ!?あがぢゃんうべなぐなっぢゃうううう!?」 「そのためにやってるんだよー。ふっひっひ」 こうして、にんっしんっ出来なくなったれいむに先ほどと同じような治療を施すと男はそそくさと部屋を後にした 2人の男がれいむのつがいのまりさを連れて男性の家から出ると、目の前に家の主の姿があった 彼の姿を認めたまりさは安堵の笑みを浮かべ、彼に向かって叫ぶ 「ゆゆっ、おにーさん!このひとたち、わるいにんげんさんだよ!」 「ふーん、そうか」 「ふぅ、去勢作業と居ついた野良の駆除、終わりましたよ」 「ありがとうございます」 が、男性は泥棒2人に感謝の言葉を口にすると、懐からお金を取り出して彼らに手渡した まりさはわけがわからないといった様子で首を傾げるが、直後の彼らのやり取りで全てを理解することになった 「いやぁ、れいむがいれば十分だったんで助かりましたよ」 「勝手に子どもやつがいを作られると飼い主としては面倒ですからねぇ」 「ところで、そのまりさはどうされるんですか?」 「こいつですか?こいつは飼いゆっくりに手を出した害ゆとしてしかるべき場所で社会貢献してもらいます」 男たちが出て行ってから数分後、悲嘆にくれるれいむだけの家に飼い主の男性の声が響いた 「ただいまー・・・れいむ、どうしたんだ?!」 「ゆっぐ・・・お、おに゛ぃざあん・・・でいむ、あがぢゃんうべなぐなっぢゃだよぉ・・・」 「どういうことだ?それに、まりさもいないな?」 「まりざぁ・・・ゆわああああああああああああああああああん!?おにいいざあああああん!?」 れいむは男性に飛びついて気が済むまで泣き、それから全ての事情を説明した せっかく、赤ちゃんが出来たのに、お兄さんにも赤ちゃんを見せてあげたかったのに・・・ そう言ってめそめそと泣くれいむの頭を男性は優しく撫で・・・ 「気にするな。どんなになってもれいむはれいむだし、何よりれいむが無事で良かった」 そう言いながら優しく微笑んだ この日以来、れいむはまりさと違ってどんなになっても自分を受け入れてくれる飼い主に全幅の信頼を置くようになった 悪いゆっくりのいる外に出ることも、外に行きたいとわがままを言うこともなく、毎日家の中で男性の帰りを待つ そして、帰ってきた男性に思う存分甘える 彼に嫌われないためにも悪いことは絶対にしない こうして、れいむはペットショップで見せられた映像の中のれいむにも勝るとも劣らない幸せを手に入れた ---あとがき--- たとえ飼い主が虐待愛好家じゃなくても無知で身勝手だったり、 ゆっくりに対して変な勘違いや幻想を持っていたり、 過剰に厳しかったりするとゆっくり出来ないんだろうなぁ・・・ このれいむの今わの際の言葉はきっと「もっとゆっくりしたかったよ」だろう byゆっくりボールマン このSSに感想をつける
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ぱちゅりーの朝は、早い。 お日様も昇っていない時間、ぱちゅりーは、ゴミ捨て場を漁っていた。 目的は、本を発見し、持ち帰る事である。 お日様が出てくるような時間に漁っていては、すぐに人間に見つかってしまう。 そうなっては、ぱちゅりー程度では逃げる事は適わず、すぐ潰されてしまうだろう。だからこんな時間に活動するのだ。 「むきゅ~~~。きょうは、ごほんさんがおちてないわね……。」 がっくりと肩を落とす。ご本(新聞やチラシ)が今日は全く見当たらない。 ぱちゅりーは知らないが、今日は燃えないゴミの日である。 本当にご本を狙うならば、資源回収日か、燃えるゴミの日を狙うべきなのだ。 しょうがない、こんな日もある。ならば代わりに何か持って帰ろう。 2時間かけて、山にある群から、人のいる町まで跳ねてきたのだ。ただで帰るわけにはいかなかった。 辺りを見回していると、少し後を振り向いた辺りに、キラリ、と光る物が落ちているのを見つけた。 「これは、にんげんさんがたまにかけている、めがねというものね。」 正確には、安物の伊達眼鏡、おもちゃ眼鏡である。だが、ぱちゅりーは普通の眼鏡だと思い込んだ。 そしてぱちゅりーは、眼鏡は、ごほんを読んでいる人間さんがよく掛けている、というちょっと曲がった情報を持っていた。 自分も本を読むのだし、掛けるべきでは?という結論に辿り着いたようで、眼鏡を装着し始めた。 「むきゅきゅ。にあうかしら?」 初めて、アクセサリー(花輪)を着けた時のような高揚感が湧き上がる。鏡さんは………、残念ながら無い様だ。 早く自分のおうちに帰って、自分のおうちにある鏡で確認しよう。そんな事を思い、ぱちゅりーは踵を返す。 ガラスの反射で姿を確認しても良さそうだが、ワクワクソワソワしているようで、考えに至らなかったようだ。 ゴミ捨て場を後にし、しばらく跳ねていると、景色が全く違う事に気づいた。 「にんげんさんのもじが、よめる!?」 さっきまで、人間さんの文字の半分も読めなかったぱちゅりーだが、今は全て読む事が出来た。 これは、まれ、ではなく、とまれ。というよみかただったのね………。あれは、たこき、じゃなくて、たこやきやさん、ね。 全ての文字が読めるようになって、世界がガラリと色を変えたかのように見える。 なんでだろう?もしかして………この眼鏡のせい? 人間さんは、賢い。だが、本を読んだりする人間さんはもっと賢いはず。 ならば、本を読む人間さんが掛けているこの眼鏡は、知能をアップする為の道具ではないのか? そして、その眼鏡を今、自分が掛けている。だから今では人間さんの文字を読めるんだ! 強引な展開式だが、ぱちゅりーはそう結論付けた。 「ほかにもめがねがおちてないかしら?」 まだ、日の出までは時間がある。人間さんが活動を開始するまで余裕がある。 他にも、眼鏡を何個か見つけようと、ぱちゅりーは町を跳ね回る。 「ゆゆ?ぱちゅりーが、にんげんさんのめがねをかけてるよ?」 「なかなかとかかいはなこーでぃねーとね!」 「かっこいいんだぜ。それになんだか、かしこくなったようなかおつきだぜ!!」 「わかるよー。ぱちゅりーはすごくあたまがいいみたいにみえるんだよー。」 友達が自分を出迎えてくれた。とりあえず、挨拶しようと息を吸う。 「みんな、おはよう。ゆっくりしていってね!」 「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」 ん、今日は気合が入っている。普段は自分の挨拶にここまで大きな声で呼応してはくれない。これもメガネ効果だろうか? 「きょうのぱちゅりーは、なんだかきれいなんだぜ?」 「!!…もう、まりさったら、いきなりほめないでよ……!」 まりさにストレートに誉められて照れる。 「ほんとにきょうのぱちゅりーはすごいんだよー?わかってねー?」 「ふん!メガネをかけたくらいで、ありすよりとかいはだなんておもわいことね! ……まあ、でもちょっとは、とかいはにちかづいたわよ!?」 「ゆぅー・・・。れいむもうらやましいよ。れいむもメガネさんをつけたいよ!!」 「でも、ぱちゅりーのめがねはぱちゅりーのなんだぜ!!まりさもほしいけど、ゆっくりがまんするんだぜ!!」 れいむが眼鏡を欲しがっている。ふぅ・・・沢山眼鏡を拾ってこれてよかった………。 友達だからいきなり眼鏡をちょうだい、なんてことは言ってこなかったけど、欲しくて堪らないようだ。 帽子の中に隠している眼鏡を、どのタイミングで出そうか見極める。会話が終わりそうな気配で切り出したい所だが。 「でもがまんできないよ!!!!れいむは、いまからめがねをさがしにいくよ!!!」 「わ、わたしもついていくわ!!べつにありすはいまでもじゅうぶんとかいはだけど!しょうがなくよ?」 「ちぇんもいくんだよー。つれていってねー?」 「じゃあみんなでいくんだぜ!!!」 「ちょ!ちょっとまって!!!みんなのぶんもあるのよ!!!?」 危なかった。会話の流れが急すぎてついていけなかった。今にも駆け出しそうな勢いの友人達を慌てて止める。 最初から帽子の中の眼鏡を出しておけばよかった。やれやれ、と頭を振って眼鏡を帽子から落とし、友人達に渡す事にした。 ぼとぼと、と眼鏡が帽子から大量に落ちる。いろんな色や、大きさの眼鏡を見て、友人達は目を輝かせる。 「ゆ!れいむはあかいろのがいいよ!!」 「まりさはくろがいいぜ!!」 「ちぇんはちっちゃいのがいいよー?」 「ありすはとかいはなかたちのがいいわね!」 持てるだけ持ってきて良かった。20本ある眼鏡の中から好きなものを選ぶ友人達。 さすがに群全員の分は持って来れなかったが、友人達の分としては十分だろう。 「れいむは、ちょっとかがみさんでおめかししてくるよ!!」 そういってれいむが眼鏡をくわえて駆けて行った。れいむはああ見えて乙女チックだ。 まりさが目の前にいるからか、それとも淑女の嗜みか、アクセサリーを付ける時には気を使うらしい。 「ぱちゅりー、つけてみたぜ!にあうかおしえてほしいんだぜ?」 「よくにあってるとおもうわ!まりさ、すてきよ!」 ゆゆーん、と照れるまりさ。実際、本当に素敵だった。やんちゃな感じが無くなり、大人びた格好よさを醸し出している。 子供みたいな無邪気なまりさも好きだけど、紳士さを帯びた格好いいまりさも良いな、と思った。 「まりさは、ちょっとじまんしてくるんだぜ!!」 物凄い勢いで跳ねていった。なんだか物凄く気に入ってくれたようだ。ぱちゅりーも嬉しくなる。 さて、ありすはどうかしら、と顔を向ける、……とそこにありすの姿は無かった。 「『ありすは、おねーちゃんにもめがねをもっていってあげるわ!』、っていってとんでいったよー。わかるねー?」 都会派を自称しているありすは、お姉ちゃん子だ。年が離れている姉に憧れて、いつも背伸びをした発言や行動を取っている。 そして、何をするにも、お姉ちゃんがした行動を真似したがっている節がある。 眼鏡をつけるのも、まずお姉ちゃんが着けてから。お姉ちゃんを真似しないと気がすまないのかもしれない。 数本眼鏡が無くなっている。似合いそうなのを持っていって、お姉ちゃんに選んでもらうのだろうな、とぱちゅりーは思った。 眼鏡に対する収集癖もないので、特に気にしない。それより、ちぇんがまだ眼鏡を付けていない。迷っているのだろうか? 「ちぇんは、まだめがねをえらべてないの?」 「どれがにあうか、わからないよーーー。たすけてねー?」 「むきゅ……、わかったわ。いっしょにえらびましょ。」 ちっちゃい眼鏡の中からちぇんに似合いそうなのは……、やはりこのオレンジのかしら? 一番小さくて、オレンジの縁がよく映える眼鏡をちぇんの目の前に持っていく。 元々、このオレンジのが気になっていたのか、あっさりと、ちぇんはこれでいい、と頷いてくれた。 「わかるよー。なんだか、すごくゆっくりしてるよー。」 「よかったわ。………ねぇ、ちぇん?ちょっとこのおはなさんのかずをかぞえてもらえるかしら?」 そういって、十数本の花を目の前に置く。ちぇんは、というかゆっくりは、4以上の数を数えられない事が多い。 10以上数えられるのは、ぱちゅりーのような極極少数の存在だけである。 友人であるちぇんは、確か昨日までは、3までしか数えられなかったはずだ。 「いーち、にぃー・・・」 素直に数え始めるちぇん。自分は、昨日まで、10までしか数えられなかった。 だが、今日は少なくとも20までは数えられるようになっている。ちぇんはどうだ? 「さーん、しぃー、……ごー、ろーく・・・しぃーち、はーち、きゅーう、じゅー…………いっぱいだよー?わからないよー?」 「!!ちぇん!?あなたいま、じゅうまでかぞえれたのよ!?」 「わかるよー?ぱちゅりー、じゅうまでのかずがわからないんだねー?」 「ちがうわよ!!あなたは、きのうまでさん、しかかぞえれなかったのに、いまはじゅうまでかぞえれるようになってるのよ!?」 「……そういえば、そうだよーー。ちぇんはかしこくなったんだねー!?」 かしこくなった、と嬉しそうにぴょんぴょん跳ねるちぇん。呑気なものだ。そう頭の片隅で思う。 ぱちゅりーはこれで確信が持てた。眼鏡をかければ、みんな賢くなれるのだ。 「どう、おかーさん。かわいくみえる?」 「きょうのれいむは、すごくゆっくりしてるよ!おかーさんのじまんのむすめだよ!」 「おにぇーちぇん、しゅごくきゃわいいよ!!」 「れーみゅも、めがにぇほしいよ!!」 「ゆふふ、わかったよ!ぱちゅりーにたのんで、めがねをどこでひろったかおしえてもらうよ!!」 「ゆっへっへ。めがねをかけてかりのちょうしもぜっこうちょうだぜ!!!」 「きょうのまりさはすごいみょん!!そのめがねのおかげかみょん!?」 「うらやましいのぜ!まりさおねーちゃんみたいなめがねを、まりさもほしいのぜ!!!」 「ちーーんぽ!!(まりさおねーちゃん、すごーい)」 「まかせるんだぜ!!みんなのぶんのめがねも、ゆっくりとってきてやるんだぜ!!!」 「ゆっゆゆー♪おねーちゃんのせんすでえらばれた、このさんかくっぽいめがねは、すっごくとかいはだわー!!」 「おにぇーちゃん、しゅっぎょくときゃいはだにぇ!!」 「ありがと!………ってあれ?おねーちゃんは?」 「おっきぃありちゅおねーちゃんは、しびゃりゃくたびにでりゅっていっちぇ、どっきゃいっちゃったよ?」 「そんな!!おねーちゃーーん!?…………うう、おいてかれちゃった。………でも、とかいはのたましいはうけとったわ……!! おねーちゃんがいなくても、むれじゅうにめがねをくばって、みんなをりっぱなとかいはにしてみせるわ!!!!」 「おにぇーちゃん!しゅぎょーい!!!」 2週間後には、群のほぼ全てのゆっくりが、眼鏡をかけるようになった。眼鏡ブームという訳ではない。 眼鏡をかけると、知能が上がるという事が解り、眼鏡装着はもはや当たり前の事になっていたのだ。 当然、群全体の生活レベルが上がった。狩りの効率が良くなった。無計画な食事もしなくなった。 外敵への対処にしても、今では数匹のゆっくりがチームを組み、武器を使う事で野犬も追い払える程レベルが上がっていた。 恐らく、これからは、冬も難なく越せるだろう。群はめがねゆっくりぷれいすと化した。 ―――その後。 ちぇんとぱちゅりーは、ミレニアム問題に挑んでいた。 実は、眼鏡をかけたゆっくりの中で一番知能の成長が良いのはちぇんだった。 ちぇんが、『わからないよー』発言をした際、ぱちゅりーが必死に何故解らないのか、どうしたら解るのかを模索し、 教え込んでいった成果である。 今では、フェルマーの最終定理も、『わかるよー。』と答える程であった。 「むきゅ、きょうも、ぽあんかれよそうにいどみましょ。」 「わからないよー………。もうむりだよー、ぱちゅりー、あきらめてねー?」 「だめよ、ひゃくまんどるをいただいて、わたしたちはゆっくりぷれいすをつくるのよ。」 ちぇんは、もうウンザリしていた。もう解らないままでいい。わかるよー。はすごくゆっくりできるけど、今の問題を わかるよー。になるには、どうしていいかサッパリ解らないのだ。出口が見えないのなら、解らないほうが幸せではないか。 だが、何度説得しても、ぱちゅりーの教育熱は冷めない。実は、フェルマーを解く際には、体罰を使い始めていた。 鞭(のようなもの)で、叩かれるのが嫌で必死で頭を回転させ、脳味噌が沸騰するくらいになって、ようやく ちぇんは、世界最高峰の頭脳レベルに達し、フェルマーを解いたのだった。 だが、それがまずかった。味を占めたぱちゅりーは、どんどん体罰の数を増やし、今では無数の体罰をすぐに使ってくる。 「ほら!!さっさと!ときなさい!!!あなたみたいなゆっくりは!これがいいんでしょう!!!」 「わがらない゛よお゛お゛お゛お゛!!!きもちいい゛い゛い゛よおお゛お゛お゛お゛!!」 問題を解くのはウンザリしてきたが、最近は鞭で叩かれるのが気持ちよくなってきたちぇんだった。 お尻の辺りを叩かれると、何故か気持ちがいい事に気づいたのは何時だったか? 体罰を使ううちに、いつの間にかサド属性のついたぱちゅりー。そして、叩かれるのが嬉しいちぇん。 最悪な組み合わせであったが、実は、この方法は効率が良く、ポアンカレ予想を1年後に解くのであった。 れいむは、ご機嫌だった。 眼鏡をかけて初めて街を歩いてみた所、数人のおねーさんに呼び止められた。 そして、眼鏡のれいむは凄く可愛いと誉められ、お菓子をたくさん貰ったのだった。 今度は誰に誉めて貰おうか?と満面な笑みで街中を闊歩していく。 「お、眼鏡を掛けたゆっくりれいむがいる。」 横から声を掛けられた。背の高いおにーさんだ。そうだ、この人に誉めてもらって、高い高いしてもらおう。 お空を飛んでるみたいで凄くゆっくりできそうだ。れいむはそう思った。 「なーに?おにーさん。ゆっくりしていってね。」 「お前は、目が悪いのか?眼鏡をかけるゆっくりなんて始めて見たよ。」 「おしゃれだよ!おにーさん、とってもよくにあっててかわいいでしょ!!?」 「んーー・・・。」 おにーさんが高い高いをしてくれた。目の前で眼鏡を良く見ているだけなのだが、れいむはたかいたかいだと喜んだ。 「度が入ってない……、な。当然か……。全く……、何も解ってないド素人が!!」 お兄さんが吼えた。れいむは何が起きたか解らずにびくっと震えた。 「ゆゆゆ!!?おにーさんどうしたの!!?」 「いいか、れいむ?眼鏡というのは、簡単に言えば屈折を変えるレンズ、そしてフレーム、その他から構成されている。 一般的には、このフレームが外見のイメージを変える訳だ。だが、まあおにーさんは、レンズこそが大事だと思っている。 こう、多少斜めに顔を向けるとレンズの屈折で、顔の輪郭が歪んで見えるんだ。それこそが眼鏡の眼鏡たる所以でね。 真正面から見ても、常に歪みが認識できるようになるには、おにーさんも時間が掛かったが………、まあいい。 つまり………、こんな伊達眼鏡は偽者だってこと。」 ぱっと、れいむから眼鏡を取り上げるおにーさん。 「ゆあああ!!れいむのめがねをかえしてね!!!!!」 「駄目だ!!こんなものは眼鏡では無い!!」 「ぞんなあ゛あ゛!めがねがないとゆっくりできないよお゛お゛お゛!!」 泣きながら、その場でぴょんぴょんと跳ねるれいむ。だが、跳ねた所で、おにーさんに取られた眼鏡は帰ってこない。 「安心しろ。俺がお前にあった眼鏡を用意してやる!!」 「いらないよお!!いまのめがねでいいよおお!!れいむのめがね、かえしてねえええ!!!」 れいむは、ぽすん、ぽすんと、おにーさんの足に体当りを開始した。 「む、教育が必要だな………。しばらくおにーさんと暮らして、眼鏡の良さをゆっくり知ろうね。」 そう言って、れいむを抱え上げ、おにーさんは自宅に向かった。 「半年一緒に暮らせば、れいむは立派な眼鏡れいむになれるよ!」 「いやあ゛あ゛あ゛!!!でいぶはもう゛おうちにかえるう゛う゛う゛う゛!!!めがねをがえじでねえ゛え゛え゛え゛!!」 まりさは、ありすから逃げていた。 「やめてね!すっきりはゆっくりできないよ!!」 「うふふふ、そんなことないわぁ!しそんをのこすことは、せいぶつにとってあたりまえのことなのよぉおおお!!」 「れいぷはやめてね!!ゆっくりできないよ!!まりさはすっきりしたくないよ!!」 「いやだわ、れいぷじゃないわよ!!あいよ!あい!このよはあいこそすべてなの!!」 こんな台詞を吐きながら、まりさはあらゆる体術を使い、ありすを避けていく。 先日など、れみりゃを単体で倒すに至ったまりさだ。身体の鍛え方、動かし方の基礎が並ではない。 一方、ありすは運動能力では多少まりさに劣っていたものの、持ち前の精神力でくらいついていた。 ありすの自慢は、組み付いた瞬間にすっきりさせる事が出来るテクニックだ。 故に、まりさは、運動能力では勝っているものの、自慢の体当りを封印され、防戦一方の状態である。 今まで数回襲われた時は、完全に逃げ切って、おうちを変えてきた。 しかし、ありすの追跡技術は突き抜けていた。匂いを辿り、足跡を辿り、勘を駆使し、探り当てるのである。 ここで倒しておかなければ、永遠に付き纏われ、いずれすっきりされてしまう。 今日は、防戦でありながらも、逃げない。ここでありすを倒す決意をもって戦う。 まりさは、戦いの未来を読める。ありすがどちらに飛ぶかを、体重移動、視線などを観察し、当てる事が出来た。 そして、今までの経験から、自分の攻撃で、相手がどう反応し、どう動くかを何となく知っている。 だから、数手先の見えるまりさは、絶対に捕まる事は無い。逃げながらチャンスを待ち、ありすを仕留めれる状況を待つ。 「まりさったら、ほんとつんでれねぇ!!こうやってつかず、はなれずのきょりをとるなんて!!じらしのてんさいだわあ!!!」 「ふん、そんなせりふはききあきたぜ!きょうこそは、そのうすぎたないくちをひらけなくさせるんだぜ!!!」 数合、ありすの攻撃を回避していると、ありすが、ガクンと体勢を崩した。 完全に地形を把握しながら戦っていたまりさは、地面の凹凸を常に考慮していたが、ありすは違う。 まりさの通った道を続いてきただけだ。凹凸にかかり、体勢をくずすのを、まりさはずっと待っていたのだ。 「いまが、ちゃんすなんだぜえ!!おちろおおおおおお!!!」 尖った枝をくわえ、跳躍する。れみりゃを一撃で倒した必殺の攻撃。狙いは、身体の中心!! だが、その時、見てしまった。―――ありすが薄く笑っているのを。ありすは体勢をくずしたフリをしていただけだった。 罠。気づいた時には遅い。何もない空間に枝を突き刺してしまう。自身も跳躍の反動で数瞬硬直してしまう。 そして、その隙をありすは逃さない。すっきりするのは一瞬。 何手か先を読めるが故に、まりさは空中で、敗北を悟った。 「ふぅ・・・。ありすのあかちゃん、ちゃんとそだててね、まりさ。ありすは、せかいじゅうにあいをひろめてくるわ・・・。 にんげんさんにかわれているゆっくりを、あいですくいだしてあげたいの。だから、ありすはいくわね。」 そう言って、ありすは、去っていった。 まりさの頭上からは茎が伸びている。知能が上がってしまった今は、自分の子供を殺す事が残酷すぎて、出来ない。 レイプされて出来た子供を、自分一人で育てなくてはいけない絶望感を抱いて、泣く事しか出来なかった。 果たして、自分は子供達を愛する事が出来るだろうか。解らない。駄目かも知れない。 群に戻って、事情を説明し、子供達を群に預けて育てようか……。だが、群に戻ったとしたら、誰の子供か聞き出されてしまう。 そしたら、レイプされたと、話さなくてはならない。 レイプされて生まれた子供達は、群の皆に受け入れられるだろうか。わからない。……駄目だ。 もう、何もかもが、解らない。そして、まりさは、眼鏡をはずした。 賢くなっても解らないというのなら、考えない分だけ、馬鹿なままの方がマシだ。 嗚呼、最初から、眼鏡なんてしなければ、良かったのか。まりさはそう、思い至った。 「みとめたくないものね。わかさゆえのあやまちというのは。」 「ゆ・・・。だれ?まりさにはなしかけてるのは、だれなの?」 見ると、黒い眼鏡を掛けたゆっくりがいた。レンズの透明度がないので表情が読めない。 「いもうとのしまつは、わたしがつけるわ。ごめんなさいね。いもうとがあんなふうになったのは、 わたしがしっかりしていなかったからだわ。ちゅうとはんぱなことだけをおしえてしまったようね。 ちゃんと、きょういくしてないままで、わたしがたびにでたりしたから・・・こんなことになってしまったのね。」 「ありすの、………おねーさん?」 「わたしは、かこをすてたおんなよ。…けど、あなたをすくうことはできるわ。あなたをゆっくりぷれいすにつれていってあげる。 ドスにかんりされてて、たべものがたくさんあるわ。こどもたちのせわも、むれのみんながみてくれるわよ。 ………こんなことしか、できないけど。あかちゃんをなかったことには、できないの。ごめんなさい。」 「……ありがとう。……ありがどう゛!!!!」 まりさは、感謝した。絶望の中から救ってくれたこの姉ありすに感謝した。 そして、安堵感から、気絶するように眠りに落ちた。 目を覚ますと、そこはすごくゆっくりできそうな場所に居た。けど、姉まりさの姿は無かった。 おうちと、たべものを用意してくれたぱちゅりーに、姉ありすについて聞いてみたが、 妹に会いに行く、の一言だけ残して行ってしまったらしい。 姉ありすは、妹を、あのありすを殺す気で、行ってしまった。 残されたまりさは、せめて姉ありすが無事で帰ってきますようにと、祈った。 ------------- 前に書いたの まりさとの平日 ぱちゅりーとおにーさん お野菜が勝手に生えてくるゆっくりぷれいす
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3000年前…力を持った一匹のゆっくりが自らを魔王と名乗り人々を苦しめた。 だがやがて勇者が現れ魔王は封印される。魔王は封印される間際に言った。 世が乱れ憎しみで満ちたとき我は再び蘇る、と。そして現在、ついに魔王が復活したのだった! 第一章 プロローグ 魔王はまりさ種であるが全長10mをゆうに超え、頭には2本の角、鋼のような黒く硬い皮膚を持っていた。 その赤い瞳からは知性を感じさせるが同時に残忍さを感じさせる。側には四匹の側近が付き添っていた。 魔王により各地のゆっくり達は魔王の根城、風雲ゆっくり城へと集められていく。 「ゆっ!魔王さまがゆっくりできない人間達をこらしめてくれるね」 「これでみんなゆっくりできるようになるよ!」 ゆっくり達は魔王が人間達を倒したつもりになって喜んでいる。 「でもなんで魔王様はみんなを集めたのかな?」 「きっとゆっくりできるいい話だよ」 やがて世界中のゆっくり達が魔王の住む風雲まりさ城に集まった。魔王がゆっくりと口を開く。 魔王「皆に集まってもらったのは他でもない…朕はゆっくり達が平和で幸せにゆっくりできる世界を創ろうと思う」 ゆっくり達から歓声が上がる。やはり魔王さまはゆっくり達のために戦ってくれるのだ! 魔王「だが問題なのは勇者の存在…奴は必ず我の前に立ちふさがるであろう。お前達は我に協力してもらいたいのだ」 ゆっくりたちの歓声はさらに強くなる 「みんな魔王様と一緒に戦うよー」 「みんなでゆっくりできる世界をつくろうねー」 だが魔王はゆっくりと首を振る 魔王「いやその必要は無い」 魔王はゆっくりと息を吸い込むとゆっくりたちに向けて吐き出す。魔王の息は炎となりその場のゆっくり達を焼き饅頭に変える。 突然の事態にパニックになりながらも逃げ惑うゆっくりたち。 「い゛ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛づい゛い゛い゛い゛!!」 「な゛ん゛でな゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!」 「も゛っ゛どゆ゛っ゛ぐり゛じだがっ゛だよ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!」 逃げ惑うゆっくり達をみながら魔王は口を開く。 「前回勇者に倒されてから朕は考えていたのだよ…なぜ朕が人間ごときに負けたのか」 それに続き側近達が口を開く。 「それはお前達雑魚ゆっくり達が勇者に倒されることにより経験値を与え勇者を強くしたからだ」 「ゆっくりを倒すことでしかLVUPできない勇者は雑魚ゆっくりが滅びれば強くなれない」 「お前達雑魚ゆっくり達は我ら上級ゆっくりのために滅びてもらう」 「ちからなきゆっくりたちよ…ゆっくりちね!」 それを聞いたゆっくりたちは逃亡にかかる。 「魔王さまの考えはゆっくりできないよ」 「ゆっくり逃げようね!」 だが入ってきた扉が閉まりゆっくりたちはみな閉じ込められた。 ゆっくり達の中には無謀にも魔王に歯向かおうとする者もいた。 だが魔王の鋼鉄の毛が針のように体に突き刺さり身動きが取れなくなる。 「あ゛、あ゛が…あ゛があ゛あ゛」 針が刺さっても餡子が漏れる事はないのでなかなか死ぬことができない。 激痛のためもがこうとするが針が食い込みより痛みが強くkなる。 「光栄に思うがいい、魔王さまの手にかかり魔王さまの経験値となることができることを!」 「喜ぶがいい、魔王さまに食べられ魔王さまの血肉となることができることを!」 その日風雲ゆっくり城はゆっくり達の悲しみと苦痛の叫びで満たされた。 第二章 悪霊のごときお兄さん 勇者の血を引く人間”き゛やく”が主人公。魔王の追撃から唯一逃げることができたゆっくりれいむは 魔王に復讐すべく勇者に倒され経験値となる。だが勇者もゆっくり1匹程度の経験値ではレベルアップできない。 勇者の相方で僧侶の”まいこ”はリザレクションの魔法で何度もゆっくりれいむを蘇らせ勇者に倒させる。 そのうちゆっくりれいむの経験値に満足できなくなった勇者はゆっくりれいむをその辺に住む醜悪なモンスターと合体させる。 醜くなった代わりに強化されたれいむのおかげで楽々LVUPする勇者。ついに前勇者が魔王を倒したLVに到達する。 れいむ「こ、これだけ強くなれば十分だよね?もうれいむを殺さないでね」 き゛やく「いや俺LV上げるの楽しくなってきたわ。このままLV99目指すぜ(ザク)」 れいむ「い゛ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛い゛だい゛い゛い゛い゛い゛!れ゛い゛ぶま゛だじぬ゛う゛う゛う゛う゛!」 まいこ「死んでもすぐ生き返らせるから大丈夫ですよ。リザレクション!!」 やがてLV99になる勇者 れいむ「こ、今度こそもう終わりだよね…もうれべるあっぷしないもんね」 き゛やく「それがさっき調べたらLV99になると転生してよりパワーアップすることができるらしい。 LVが1に戻る上LVUPに必要な経験値が3倍になるけど強くなるためにはやるっきゃないよね(ザク)」 れいむ「ぐげえ゛え゛え゛え゛え゛!も゛う゛でい゛ぶを゛え゛い゛え゛ん゛の゛ね゛む゛り゛に゛づがぜでえ゛え゛え゛え゛え゛!」 まいこ「じゃあ生き返らせますね。リザレクション!!」 ※ゆっくりと別の生き物との合体がゆっくり転生と設定が被るので没になりました。 第三章 そして伝説へ チルーザム「さあ来いき゛やく!オレは255回斬らないと倒せないぞオオ!」 き゛やく「チクショオオオオ!くらえチルーザム!」 勇者は携帯用火炎放射器をチルーザムに向けると炎を吹き付けた。 チルーザム「ギアアアア!」 物理攻撃には強いチルーザムだが炎には弱いらしく一瞬で消し炭になる。 レミール「チルーザムがやられたようだな…」 デスレイム「ククク…奴は四天王の中でも最弱…」 メフィスリン「人間ごときに負けるとは上級ゆっくりの面汚しよ…」 チルーザムが倒れても四天王は3匹残っていた。 音速で移動・ワープができるレミール、即死魔法を使うデスレイム、そして全てが謎の存在メフィスリン。 いずれもチルーザムなど比較にならないほどの強敵である。 き゛やく「ウオオオオオオ!この炎をくらえエエエエ!」 3匹「グアアアアアアア!」 部屋に入ってきた勇者は3匹に火炎放射器の炎を向ける。3匹も一瞬で消し炭になった。 き゛やく「やった…ついに四天王を倒したぞ…これで魔王のいる風雲まりさ城への扉が開かれる!!」 魔王「よく来たな勇者き゛やく…待っていたぞ…」 き゛やく「こ…ここが風雲まりさ城だったのか…!感じる…魔王の魔力を…」 魔王「き゛やくよ…戦う前に一つ言っておくことがある。 朕の魔王スパークは一撃でトウキョウ租界を消滅させるほどの威力を持つが、撃つまでに溜め時間が10時間必要だ」 き゛やく「な 何だって!?」 魔王「そしてちょうどこれから溜め始めるところだ。どう考えても間に合わないなクックック…」 大魔法が間に合わないなら詠唱時間の短い魔法で戦えばいいんじゃね?と思うだろうが、 勉強嫌いな魔王は魔王スパーク以外の魔法を勉強していなかった。 いわゆる”ギガデインが使えれば他の魔法使えなくてもいいんじゃね?”理論である。 き゛やく「フ…上等だ…オレも一つ言っておくことがある。ここに到達するまでに 強敵(ライバル)との戦いや伝説の装備集め、可愛い相方とのラブラブイベントなどがあると期待していたが ホームセンターで火炎放射器を買ったのと四天王討伐以外のイベントは何一つ無かったぜ!」 魔王「そうか」 第二章が没になったので勇者のLVは1。相方の存在自体もなかったことになっている。 魔王はゆっくりと魔王スパークの溜め状態に入り完全に無防備な状態となった。勇者はすかさず魔王にとびかかる。 勇者 「ウオオオいくぞオオオ!」 き゛やくの勇気が世界を救うと信じて…!ご愛読ありがとうございました! 過去の作品 ゆっくり転生(fuku3037.txt~fuku3039.txt)